みんな親戚?(笑) | 三龍建築士

三龍建築士

BOX・ドラマ・映画・・・ときどき読書(笑)の日々に変更~

メジャーどころ続いております。



「ビブリア古書堂の事件手帖 6」

                三上 延著




内容(「BOOK」データベースより)

太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を
加えた青年。
ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。
今度は依頼者として。違う『晩年』を捜しているという
奇妙な依頼。署名ではないのに、太宰自筆と分かる
珍しい書きこみがあるらしい。
本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。
四十七年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件。
それには二人の祖父母が関わっていた。
過去を再現するかのような奇妙な巡り合わせ。
深い謎の先に待つのは偶然か必然か?


てなわけで、初版本「晩年」をめぐる一連の事件が

ようやく解決編に向かう。


大輔君と栞子さんのぎこちないやり取りが初々しく

・・・ま、そんなこたぁどうでもいいんですが(笑)


謎が解けていくくだりが、とても心地よい。

推測するしかない当時の人々の思いから、事実を導き

出してゆく栞子と大輔。


ただの古本て言ったらそうなんだけど、ここに

込められたその人々の思いが、一冊の本を重くする。



こんな本だったのね~とってもジミなカンジ。


しかし、いったい関係者のどこまでが親戚なのよ?

どんだけ世間が狭いのだろう(笑)どんだけ




感動したのが、あとがき。

作者の三上氏は、古書店でアルバイトしたことが

あるだけで、古書の知識はないというが、執筆の為

いろいろ調べて、こんなに楽しいミステリーを書いた。


その過程で、発見したりわかったりしたことに喜びを

感じているらしい。


おかげさまで、これを読んだワタシにまでその喜びが

伝わってくる。好奇心をくすぐられる思い。



なので、思わず借りてしまった(笑)





寺山修司なんて天井桟敷を作った人とか、お風呂場を

覗いて捕まった人とか変人のイメージ。



なのに詩とか、とっても繊細で美しい。

内容とかちっともわかんないけど、言葉が煌めく、

みたいな。


とりわけ、短歌が素晴らしい!


「あゝ五月暗き馬小舎にて読みしジャンコクトオも

                     肥料の匂ひ」


おっかし~い


次、これなんて光ってる


「跳躍の選手高飛ぶつかのまを炎天の影いきなりさみし」


凄い一瞬。


字数が決まってると切り取る部分が鮮やかでどちらか

というと詩よりこっちがいいな。




・・・ついでに、前作に出てきたミッドナイトって

こんなヤツ。




確かに、物語の核心はブラックジャックがいないと
ミッドナイト単体では成り立たない。


でも、手塚作品の中でもブラックジャックを語る時、
不可欠な作品じゃないかと思う。



・・・こんな感じで

誰かの好奇心は、アンテナでキャッチした人にも
またしっかり影響するのだな。

たとえ自己満足でも、そんなことで自分が豊かに
なって行くのは嬉しい。







あ~きの、ゆうひ~にぃ♪

あ~あ、やっちゃったよ、このヒトぷぷ



ビブリア・・あと1~2冊でオワリ?残念だなぁ~