メジャーどころ続いております。
「ビブリア古書堂の事件手帖 6」
三上 延著
内容(「BOOK」データベースより)
てなわけで、初版本「晩年」をめぐる一連の事件が
ようやく解決編に向かう。
大輔君と栞子さんのぎこちないやり取りが初々しく
・・・ま、そんなこたぁどうでもいいんですが(笑)
謎が解けていくくだりが、とても心地よい。
推測するしかない当時の人々の思いから、事実を導き
出してゆく栞子と大輔。
ただの古本て言ったらそうなんだけど、ここに
込められたその人々の思いが、一冊の本を重くする。
こんな本だったのね~とってもジミなカンジ。
しかし、いったい関係者のどこまでが親戚なのよ?
どんだけ世間が狭いのだろう(笑)
感動したのが、あとがき。
作者の三上氏は、古書店でアルバイトしたことが
あるだけで、古書の知識はないというが、執筆の為
いろいろ調べて、こんなに楽しいミステリーを書いた。
その過程で、発見したりわかったりしたことに喜びを
感じているらしい。
おかげさまで、これを読んだワタシにまでその喜びが
伝わってくる。好奇心をくすぐられる思い。
なので、思わず借りてしまった(笑)
寺山修司なんて天井桟敷を作った人とか、お風呂場を
覗いて捕まった人とか変人のイメージ。
なのに詩とか、とっても繊細で美しい。
内容とかちっともわかんないけど、言葉が煌めく、
みたいな。
とりわけ、短歌が素晴らしい!
「あゝ五月暗き馬小舎にて読みしジャンコクトオも
肥料の匂ひ」
おっかし~い
次、これなんて光ってる
「跳躍の選手高飛ぶつかのまを炎天の影いきなりさみし」
凄い一瞬。
字数が決まってると切り取る部分が鮮やかでどちらか
というと詩よりこっちがいいな。
・・・ついでに、前作に出てきたミッドナイトって
こんなヤツ。