新年最初に読み終えた作品。
「エンドロール」 鏑木 蓮著
内容(「BOOK」データベースより)
映画監督になる夢破れ、故郷を飛び出した青年・門川は
、アパート管理のバイトをしていた。
ある日、住人の独居老人・帯屋が亡くなっているのを
見つけ、遺品の8ミリフィルムを発見する。
映っていたのは重いリヤカーを引きながらも、笑顔を
たやさない行商の女性だった。
門川は、映像を撮った帯屋に惹かれ彼の人生を辿り、
孤独にみえた老人の波瀾の人生を知る。
横着してあらすじお借りしました~
老人の軌跡をたどるうち、戦争にまつわる暗部に分け入って
しまい、命までねらわれる?かと思いきや、ミステリィ
ではあるものの、基本がヒューマンドラマであり、
「永遠の0」ほどではないものの、良く生きようとした人々の
ココロがみえるいい作品だった。
それと同時に、浮草のようだった門川クンの、人生観をも
大きく変えることとなり、生きる意味を見出す一歩を
踏み出せたのは、読んでいるこちらもほんわかしてくる。
人生の師として死してなお存在感を見せた帯屋老人。
生きていればどれだけの教えを受けられたかと思うと
悔やまれる。
映画にまつわる話なので、エンドロールというタイトルは
とってもふさわしい。
懐かしい映画の話題、ワタシにもわかるものがあり、