まるで、女性版の阿刀田高!
「痺れる」 沼田まほかる著
短編集って、たまにすごく読みたくなって、
ちょうどよく見つけた本。
沼田さんの作品は、アラフォーからアラフィーくらいの
女の人の中身を、残酷なまでにさらけ出しちゃう。
見たくないものだけど、目をそらせないってゆうの?
そんな話。
今作は短編集だけど、手を変え品を変え、書き方さえ
スタイルを変え、飽きさせない。
中にはちょっと笑えちゃうようなものも。
昔よく読んだ、阿刀田高の短編集みたい。
違うところは、女性の毒がたっぷりしみこんでいるトコロ。
林檎曼荼羅や沼毛虫は、怖い昔話。テンガロンハットや
普通じゃないは、ブキミな中にもくすっと笑える。
レイピストとエトワールはなんだか素敵な終わり方。
救いのない話ばかりでないところがさらに良かった。
この短編種の題名、絶妙だと思う。