何だろう、このむちゃくちゃな汚らしさや嫌ったらしさ・・・
そして目が離せなくなる、圧倒的な存在感
「ダークナイト」 いわずと知れたバットマンシリーズ。
ジョーカー役のヒースレジャーは、28歳で夭折してしまった為、
アカデミー助演男優賞を死後に受賞した。
彼が演じたのは絶対的な悪。
ヒトを殺さない事で、ならず者といわれながら正義を通すバットマン
に対し、ヒトの本質は悪であることを証明したいジョーカー。
真反対の純粋に魅かれる。いや、悩む事のないジョーカーのほうが
より純粋といえる、と思う。
何度でも誘惑にかけるジョーカー。迫真の演技だ。
化粧ハゲハゲのひどいピエロになっても毒のコトバに惹きつけられ
目が離せない。
上がり性で不眠症で小心なヒースレジャー、なのに人格が代わって
ジョーカーに取り付かれているとしか思えない。
こんな俳優さんだったのだ。ほんとかね~
もう、あのジョーカーは見られない。ムネンだ 殺さなかったのに・・
バットマンの防戦ぶりも痛々しく、ここまで来たらただのコミックとは違うし
娯楽作品でもない。(こんな話では娯楽にならんだろう?)
貶しているのではない!まるで壮大な叙事詩だ。
ジャックニコルソンが演じたジョーカーもぶっ飛ぶほど。
アダムウエストがバットマンやってた頃のジョーカーもクレイジーで
面白かったけどね。でもどちらも、コミックの範囲内だ。
聞きしに勝る、名作。
他の作品見てなくてもほぼダイジョウブ。見られて良かったゾ。