こんなにどんどん歴史の本を読んだのははじめてかも。
正確には歴史学エッセイ・・ですかね?
「歴史を愉しむ」 磯田道史著
読売新聞の「古今をちこち」など、著者が書いたものがまとめてある。
エピソードがほんとに少しずつたくさん載っているが、一つ一つが
内容が濃く、しかも楽しく小気味よい文章で表現されており、
最後まで興味を失わない。
以前に書いた新幹線で関ヶ原を通る時のお作法とか、これぞ
歴史オタク!さかなクンを思わせる情熱で書かれている(笑)
冒頭の忍者の研究は大変面白い。
マンガや時代劇に出てくる忍者ではなく、ちゃんと生きていた生活臭漂う
群像が立ち上がってくるようではないか。
そして、磯田氏はこの度の震災を経験したことから、歴史を学ぶ
本当の意義についても書いている。
歴史をただ研究し解明して満足するだけではなく、その知識を世の中に
還元して役立てなくてはならないという使命に目覚めたのだ
もちろんその前に福沢諭吉の「学問のすゝめ」を読んで、
学者は世の中の役に立ち、国民を高尚に導かねばならない事に
気づいている。
しかし今回は古文書を読める特技を生かし、わざわざ勤めている
国立大学をやめ、東海地震が予想される浜松の大学に移ってまで、
地震に関する歴史的資料を研究しようとしている
なんて純粋なヒトなんだろう・・感動してしまう。
何より、磯田氏の書いたモノは抜群に面白い。
お蔭様で、大河ドラマを別の角度から楽しむ事が出来そうで助かっている。
流れで、この本も読んでいる。こちらは次回