私はヤフーグループでアムネスティにはいっていて、週に1回メールが届きます。

今週のメールで興味深い記事があったので、紹介します。

アムネスティ年次報告書2007 が刊行されたそうで、その題が「恐怖をあおる政策が世界の対立と格差を拡大」です。

冒頭で「強い権力を持った政府、武装勢力らが、わざと恐怖をあおり、人権をむしばみ、戦慄すべき危険な世界を作り上げている。」と書かれています。

また「恐怖をあおる政策が、人権侵害の状況を大幅に悪化させている。どの権利も尊重されておらず、誰も安全ではない。」「『テロとの戦い』やイラク戦争、そこで起こっている一連の人権侵害により、深い対立が国際関係に影を落とし、紛争解決や民間人の保護をより困難にさせている。」

詳しい内容はhttp://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=303 でみてください。


アムネスティはひとつの勢力に偏ることなく、あらゆる国の人権侵害を批判しています。
この記事には日本のことは書いてありませんが、日本の死刑制度には時々批判しています。

イラクに関しては、「イラクでは、治安部隊が宗派対立をおさめるどころか逆にあおり、司法制度も不適切なものとなった。サダム・フセイン時代の最悪のやり方、すなわち拷問や不公正な裁判、死刑や強かんに対する不処罰なども依然として生き残っている。」と書いてあります。

イラクの現状はネットで調べてもなかなかわからないのですが、実際はこういうことがおきているようです。


この記事から離れますが、「恐怖をあおる政策」は日本でも行われています。正確には恐怖を煽るメディアといったほうがいいと思います。

保守系メディアは毎日のように、中国や北朝鮮の脅威を報道しています。

とくに今は北朝鮮です。
北朝鮮は6カ国協議で、核放棄に合意しました。
すんなりとはいかないようですが、アメリカはテロ支援国家からはずすようです。これには日本政府は困っているようです。


日本政府は北朝鮮には強硬政策一本やりです。

確かに金正日政権は、拉致問題など批判されても当然ですが、在日朝鮮人や朝鮮学校に行っている生徒は関係ありません。
そういった人たちが嫌がらせを受けたりしています。

これもよく引用されますが、ナチスの幹部は人々を戦争にひきずりこむために次のように訴えればいいと言っています。
『我々の国が攻撃にさらされているこの時に、愛国心のかけた平和主義者たちが国を危険にさらそうとしている』

何か今の日本に似ているので、そうした報道には気をつけたいと思います。