雪上の足跡

雪上の足跡

降っても融けても消える、はかないメモリー

台所にいたら、子が本を持って

ゲラゲラ笑いながら来た。

アストリッド・リンドグレーンの

「屋根の上のカールソン」だ。

 

 

子「ママ、聞いて。『(叔父さんがいろいろ注意してくるので、みんなうんざりしてる。キッドだけがおじさんに優しいとママは言う)でも、キッドの忍耐も限界に達しつつあり、ユリウス叔父さんが最後に彼らを訪ねてきたとき、キッドはアルバムに彼の肖像画を描き、その絵の下に『Болван』と書き込んだ』。Болван だって、あはははは!」

 

Болван とは「ずんべら坊」「阿呆」「 間抜け」「分からず屋」

という意味だ。

 

子は一旦戻って、また笑いながらやって来る。

家政婦はカールソンが気に入らない。

キッドはカールソンと一緒にお昼ご飯を

食べようとするが、家政婦にこう迫られる。

「あなたのママが私に彼もお昼食べるって言った?

 言ったかどうか『はい』か『いいえ』で答えなさい』

 

するとカールソンが言い返す。

「朝コニャックを飲むのを止めたかどうか、

『はい』か『いいえ』で答えて!」

家政婦はやり込められてしまう。

 

何度も読んで、何度でも笑っている。

 

夫によると、“カールソン”はスウェーデンでは

一般的な苗字なのだそうだ。

「屋根の上のタナカ」みたいな感じで、

「タナカは小柄でぽっちゃりしていて、

 生意気な小男で、背中にプロペラがついてて、

 空を飛べる」という設定になる。

大人になってから、苗字と意識すると、

空飛ぶおじさんみたいでなんだかちょっと…、らしい。

 

夫が子供の頃に読んでいた、50年前に発行された本は

4年前に既にボロボロの状態で我が家に来た。

それから子が定期的に手にとっては読むものだから、

表紙も裏表紙も取れ、さらに悲惨な状態になった。

 

それでも子は普通に読んでいる。

 

 

本の機能は失われていない。文字を読んで、子供が満足する。

この本は、ボロボロでも幸せ者なんだろうか。

それとも、きれいなまま本棚に並んでいた方が、

本としては幸せだったのだろうか。

 

 

 

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ロシア語で日本の昔話を子に読んだ。

 

ロシア語題:барсук и волшебный веер

『ムジナと天狗の羽うちわ』

『天狗の羽うちわ』に似た話で、

ムジナが子天狗達をだまして、

鼻が伸びたり縮んだりするうちわを奪い取る。

悪だくみはうまくいくんだけど、

うっかり伸ばし過ぎた鼻が天に固定されて

そのまま天高く飛んでいってしまう…という話。

 

 

ロシア語題:барсук и лисёнок

『ムジナと子ギツネ』

こっちは『子ムジナの敵討ち』と似ているけど、

ムジナとキツネの立場が入れ替わっていて、

母を殺された子ギツネが復讐する話。

 

 

なんか、挿絵を見て気づいたんだけど、

描かれているのがタヌキじゃない。

ロシア語のбарсукは日本語でアナグマ。

 

ずっと、タヌキのことを「барсук(アナグマ)」

と訳しているもんだと思っていた。

でも、調べてみると日本語で「ムジナ」は本来

アナグマを指す言葉で、民話の訳としては

むしろ正確なんだ。

私はなぜか「ムジナ=タヌキ」と思い込んでいた。

 

でも、「アナグマと天狗のうちわ」って言われても

なんだか日本の昔話っぽくないような。

山で野ウサギやイノシシを見かけたことはあっても、

アナグマを見たことはないし、

テレビでタヌキやハクビシン、アライグマの目撃情報を

聞くことはあっても、アナグマの話は全く耳にしないから。

 

ちなみに、ロシア語でタヌキはенотовидная собака。

直訳するとアライグマのような犬。

 

日本語版ウィキペディアでは、

タヌキの詳しい分布図が載っている。

 

ロシア語版ウィキペディアになると

аборигенный (вид) → 在来種(青)

завезённый (вид) → 外来種(赤)

という区別で表示されている。

 

1920年代に毛皮目的でロシア西部に持ち込まれ、

逃げ出した個体が繁殖したりして居着いたという。

だけど、モスクワのロシア人はあまり認知していない。

日本でアライグマが特定外来生物として

駆除対象であるように、ロシアでも

地図上の赤い地域ではタヌキが侵略的外来種とされている。

一部の地域では駆除を承認しているが、

毛皮の価値が低いせいで猟師が熱心にならないそうだ。

 

ロシア語題:отважный заяц(勇敢なウサギ)

『カチカチ山』本文中で、タヌキがенотと表記されていた。

それではアライグマになっちゃうじゃないか。

 

このカチカチ山に寄せられたロシア人のコメント:

『Что за кошмар???? Это просто ужас!! 

Не сказка, а детектив +16 убил старуху? 

Поджег енота!!! Кто потом вырастит на таких сказках?

なんて恐ろしい!? 本当にひどい!!

おとぎ話じゃなくて、ミステリー+16禁だよ。

おばあさんを殺したの?

アライグマに火をつけるなんて!

こんなお話で育ったら、子供はどうなるんだ?』

 

日本の民話は人間の良い面も悪い面も描写するし、

ハッピーエンドばかりとは限らない。

ロシアの民話も悲喜こもごもだけど、

ここ数十年はできるだけポジティブな話を

聞かせようという傾向にあると思う。

 

他にも読んだ。

ロシア語題:сказание об Миминаси Хёйчи

『耳なし芳一』は(耳なしヒョーイチ)と訳されていた。

 

ロシア語題:Соломенные шляпы для Дзидо

『笠地蔵』は(ジドのための笠)になってて、

「ジドって何?誰?日本語?」と思ったが、

これは単なる入力ミスで、本文ではДзидзо「地蔵」と

正しく書かれていた。

 

ロシア語題:Юкки Онна

『雪女』は(ゆっき女)。

なんだこの楽しいの?と思ったけど、これも入力ミス。

本文では「Юки-онна, О-Юки(雪女、お雪)」

になっていた。

 

日本の昔話を外国語で読むと、

翻訳のズレや文化の違いに気づかされて、

なかなか面白い。

 

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アパートの所有者を中心とした

住民チャットでの出来事。

 

7月に入って「1階でノミを見かけた」という投稿が。

住民たちは管理会社に消毒依頼を出そうと動き出す。

一件だけでは無視されることがあるので、

何件かで依頼を送り付け、“やらざるを得ない状況”

を作ろうという呼びかけがあった。

 

そんな中、爆弾発言が飛び出す。

 

T「みなさん、ノミよりヤバい問題が!

 朝、変な音で目覚めたら、うちの猫たちが

 部屋の中でネズミを追いかけてたの!」

 「どうやって入ってきたか全然わからないわ。

  穴なんてどこにもないのに…(・_・?)」

 

A「ネズミにノミが住んでるよね( ˘ω˘ )

  ネズミに乗ってノミが来たのかも」

 

T「あなた、ネズミ捕まえられる?

  助けてほしいの」

 

A「それは猫たちが頼んでいるの???o(*≧▽≦)ツ」

 

T「私たちの共通の問題でしょ。

 (ネズミに)ノミがついていないか見てくれない?」

 

 

P「今週の木曜日に、1番階段の8階の人が

 『8階のエレベータホールに死んだネズミがいた』

 って言ってたよ。だから、あなたのところは

 何番階段か知りたいの」

 

...どうやらネズミが出たのは2番階段とのこと。

 

 

L「7月9日に依頼で建物全体の消毒と害虫駆除を

 やったばかりなんだけど…。ネズミ出没 (´・ω・`)」

 

T「2番階段で映画の撮影をしてるの」

 

A「ってことは、あのノミやネズミは

  彼ら(俳優たち)のかもね?」

 

 

An「他に家の中で何が見つかるかな?

  ポケモン?ウィンクス・クラブの妖精たち?」

 

 

L「こんにちは!!ネズミのことなんだけど、

 3番階段の1階でも子供がネズミを見たんです

 (/>_<\)アチャ-」

 

T「結局、私たちはネズミを捕まえて、

 公園に放しました。気になるのは、どうやって

 家に入ったのかがわからない事で、

 穴もどこにもみつけられなかったの」

 

住民たちの”あーだこーだ”はしばらく続いたが、

とあるオジサンの投稿で、この話題は終わりを迎える。

 

 

V「最近、お金を取って害虫や有害な生物を

 駆除する会社の広告があったよね。

 その後にノミやG、ネズミが出始めた。

 あの会社が(わざと)エントランスに

 ばらまいているんじゃないか。

 去年も、近所の建物で男が捕まったんだ。

 二つの瓶を持っていて、片方にG、

 もう片方にはトコジラミが入っていた。

 彼はそれらをエントランスに撒いてたんだよ。

 しばらくこの手口はやめてたけど、

 また始めたんだろうな」

 

こうした話が出ると、ロシア人のかなりの割合が

「業者が仕事を得るために害虫を撒いている」説

を唱える。

 

 

 

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義母宅に一泊。

今回持参したのは床屋バサミに

髪の毛キャッチャー、バリカン。

2,3年前からウチで切ることがあったが、

今回は出張美容室。

 

前に、義母に「あのね、髪を切ってほしいの。

うちにはハサミはいっぱいあるのよ」

と言われて、真に受けて手ぶらで行ったら、

文具バサミを7本も出してきたことがあった。

「散髪用じゃないと、無理です」

ときっぱり却下した。

 

100均の子供用髪の毛キャッチャーは

肩回りがぎっちぎちで申し訳ないけど、

おかげで切った髪が床に散らないから、

掃除が楽で助かる。

 

床屋が近所になく、出かけるのも億劫らしい。

「首まわりが汗でべたつくから、短くして」というので、

イメージはボーイッシュに。

 

で、切ってみると、義母は「頭が軽くなった!」

とすごく喜んでくれる。

私も最大限褒めて義母の気分を盛り立てたいが、

褒める=自画自賛みたいで気恥ずかしいし、

後ろ姿を見ると「会心の出来!」とも言えず、

世辞を口にしづらい…。

 

そういえば、子の髪もいつも私が切るが、

毎回出来上がりが違う。

前回なんて、ヘルメットをかぶったみたいな

変な段がこめかみにできてて、

見るたびに「ああ…やっぱり変だな」と落ち込んだ。

自分でやったから、誰にも文句言えないし、

直し方もわからなくてモヤモヤ。

まぁ、髪ぐらいすぐ伸びるからいいけど。

 

次はちゃんと予習しようと思って、

参考になりそうなカット映像を探して、

手順をメモしてから挑戦。

そしたらなかなか上手な具合にいった。

いろんな角度から見ても、しっくりいっている。

 

以前は一時帰国の度に適当な美容室に行ったが、

今じゃ自分の髪も自分で切る。

「Японский тренд (日本のトレンド)」という、

アルメニア人?がやってるロシアの美容室の

(なんとなく怪しい)カット動画を見つけ、

その通りに切ったら、これがまぁまぁの出来。

カット技術、少しずつ上達しているかも。

 

 

 

 

 

久しぶり(年に1,2回)にチェブレキを作った。

私「チェブレキやる人~?」

子「Ура, моя любимая занятия! 

    (やった、僕の好きな作業だ)」

 

調理時間:30分

日本食材:なし

費用:354ルーブル

【材料】(14個分)

ひき肉400g ….219 rub

卵1個 … 11rub

チェブレキの皮14枚 … 119rub

玉ねぎ中半分 … 5rub

ナツメグмускатный орех 適量

揚げ油 (フライパンに1cmぐらい)

 

6年前は10個で140rubだったのが、

14個で354rub。10個換算すると252rubだから、

実に2倍近く材料費が上がっている。

 

タネを14等分すると、あとは子が自動的に

包んでくれるので、私は揚げるだけ。

私「もうガスレンジも使える歳になったね。

  次は揚げるのもやってみる?」

子「うん!」

夫5個、私3個、子3個。

残った3個+サラダは夕食に。

 

別の日、チャーハンを作っていたら、

子が自主的にフライパンと木べらで混ぜだした。

野菜を切ったり、率先して手伝う傾向があるので、

調理を子にやらせてのんびりする計画が、

着々と進行中。

 

そういえば昔、語学留学してた頃、

毎日食堂で昼食を食べていた。

メイン+マカロニやソバの実、サラダ、コンポートで

当時180ー220rubくらいだったと思う。

周りの留学生たちもだいたいそんな感じだった。

 

でも、現地の先生や職員を観察していると、

スープ一皿とパンだけで済ませている人が多かった。

真似してスープ+パンを頼んでみたら、

なんと20⁻30rub。

しかも意外と満足できる。腹も満たされる。

当時、100ドルで一か月過ごす計画だった私には、

この節約効果は大きかった。

 

そう、ランチなんてスープで十分なのだ。

 

夏休み中、手抜きしたい日は、

1ℓお湯を沸かすだけ。

Суперсуп (スーパースープ)42rub (約89円)。

 

ここにマカロニを100⁻150g投入。

気が向くと人参やら野菜を細かく切って投入。

3人で3皿、ちょうど鍋が空になる計算。

腹持ちはあまりよくないので、夫や子は

すぐ腹を空かせるが、そんな時は

フルーツをかじっていればいい。

 

ちなみに、このハートのマカロニ

(400g, 75rub/約160円)は

徒歩15分のスーパーでしか手に入らない。

夫も息子もコメントはしてくれないが

可愛いので気に入っている。