乳がんになった同僚、、あれからやはり通常の治療には行かず、今月で、診断されて9ヶ月が経過しました。


 まあ、「がんがいつ見つかるか?」というのは運でしかないですから、「ステージ2で見つかったけど9ヶ月放置してステージ3になりました」というのと、「良性だろうから経過観察、と言われていたけど、結果的にがんで、ちゃんとわかったときにはすでにステージ4でした。」という場合もあって、これも現実にはじゅうぶん起きえる話しですよね。

 

 何がいいたいか、というと、放置も、本人が意図しないのに、結果的に放置になる場合もある、ということなんですよね。。要は、放置療法をしたくない人でも、結果的にすべての放置を防げるわけではないのだな、と思うと、同僚のスタンスも、まあ、最初から、がんの存在に気づかないままで今にいたると思えばそれまで、と思うことにして、気持ちを納得させようとしている自分もいます。


 そんな同僚ですが、実は2ヶ月前に突如退職を決意し、勤務日数も残り少なくなってきました。わたし自身、十数年一緒に働いてきたことを思うと、こういう別れ方をしなければならないことに心がざわついて、、込み上げてくるものもあります。辞めることにした話を聴いていたら、、彼女は、職場のストレスからがんになったと思っていて、、辞めたら身体も良い方に向かうかのような捉え方をしているようでした。


 たしかに仕事のストレスはあっただろうと思うし、そういう負荷を見直すのもいいけれど、、amebloの乳がんブログなど見ていても、そういうのは大体、手術して、最初の治療の山がひと段落したら、「生活やストレスも見直さなきゃ」、みたいな感じで、自分を見つめ直す人が多いように思います。「手術しないで、仕事をやめて自分を見つめ直す」、、やっぱり良くはない流れだな、と感じます。


 そして今日、3週間ぶりくらいに同僚に会ったら、何故なのか、ものすごい痩せてきていることに気づきました。しかもあまり、「痩せてすっきり、キレイになった。」っていう感じの痩せ方ではなくて、、、怖いことに、ああ、これ、何かに冒されてるのかな、っていう感じの痩せ方なのでした。わたしが同僚の病気をまったく知らなかったとしても、ちょっと目を疑っていただろうレベルだと感じます。そして、、、そのときわたしは、残酷にも、「もう、どんなに頑張っても、もしかしたら、ダメなのかもしれない。」と思いました。

 小林麻央さんが、ブログを書き始めたことを公表したとき、彼女の写真を見て、「ああ、もしかしたら、これはダメなのかもしれない。」と思ったときのことを思い出しました。。


 がんは、放置したら、ステージ2が3になり4になり、、、って思いましたけど、、「2からいきなり4にもなる。」のが、がんの本質なんですよね。 


 今振り返ると、、彼女ががんと診断されて初めて相談されたとき、、「わたしはがんになったけど、近くに経験者のシジマールさんがいてくれてラッキー。本当に運がいい。」と嬉しそうに話してくれたのを思い出します。


 しかし、、その後の流れを思い起こすと、わたしが近くにいなかった方が、ひょっとして彼女は、通常の治療の流れに乗れたのかもしれない、と思う瞬間もあり、、それがつらいです。


 乳がんはこれからも日本で増えていくかもしれませんが、やはり、その中の一定数は、標準治療に乗れない人たちが出てくることでしょう。。人生は一度しかないので、異なる選択の結果を比較することはできないわけですが、、血迷った選択をする人が、これ以上増えませんようにと、願ってやみません。