術後1日目。朝目覚めると、すぐにB先生の回診です。目に当てられているガーゼが取られたとき、「良く見えること」を期待していましたが、真っ白で何も見えませんでした。とにかく目やにが凄かった。

 以前、ネットで「米国で移植」を勧める広告を見ました。その内容の中に、手術後はすぐに良好な視力!、などと記載がありましたが、あれははっきり言って誇大広告だと思います。

 話をもとに戻しますが、術後の経過は良好とのことでした。寝て時が経つのを待つしかないなと思いました。

 入院中はとにかく暇です。私の場合は入院前に色々とICレコーダに音楽やら小説やらを録音してきたのですごく助かりました。


 術後2日目。今日から1日5回の目薬3本を自分で点します。目やには相変わらず酷く、目を開けるにも一苦労でした。


 術後4日目(入院から5日後)退院です。目を動かすと未だ少し痛い状況ですが、ここは家内にサポートしてもらいつつ電車とタクシーを使って2時間の道のりですが何とか家にたどり着きました。民間病院の中には「日帰り角膜移植手術可能」という所もありますが、私には信じられません。


 術後1ヵ月半。目にまつ毛が入っているような痛さがありました。検診時に先生にそのことを伝えると、まだ上皮欠損があり、それが原因でチクチクするとのことでした。傷を回復しやすくするため、目の乾燥を防ぐムコスタを出してもらいました。この薬のお蔭で翌日からこの症状は無くなりました。視力の方はというと、牛乳瓶の底のようなレンズでの矯正視力は0.6ですが、すごい不正乱視で普通の視力ではありません。それと視界の中央が上の方に吊り上って見えている状態です。


 術後3ヶ月半。前回のような痛みはありませんが、シパシパ感が強く、瞬きの時に瞼が目に引っかかります。やはり空気が乾燥すると不快感が増すという状態です。視力は矯正して0.6で、前回とは違ってスッキリと見えました。また、裸眼でも小さな字を10cmほど目に近づけることで良く見えるようになっています。


 術後4ヶ月半。今回はコンタクトレンズを試す予定だったのですが、目じりの方に小さな上皮欠損があるため、1ヵ月先に延期されました。視力は前回同様で、どうやら落ち着いたようです。やはりメガネでは0.6が限界のようです。


 術後5ヶ月半。ようやくコンタクトレンズ装着を試すことができました。レンズをすると何と1.2まで視力が出るではないですか! こんなに良く見えたのは40年振りです。本当にドナーの方、ご遺族の方、先生、そしてサポートしてくれた妻に感謝感謝です。それと右目が回復する間、必死で頑張ってくれた左目にも感謝です。
 色々調整した結果、近いところも見やすくするために視力を0.8まで落としました。ちょっと心配だったことは、コンタクトレンズの違和感が非常に強かったことです。慣れることができるのか心配でした。

 そして、1週間後に注文していたレンズが仕上がり装着。最初は2時間から少しづつ慣らして行き、1週間もしないうちに1日中装着することができるようになりました。
 何よりも、パソコンの画面にかぶりつかなくても良く見えることで、仕事も本当に楽になりました。