別居前に、私は児童相談所と子ども家庭支援センターに相談に行きました。
そのとき、担当の方から強く勧められたのが——
「母子寮に入ること」。
「夫が何をしてくるかわからない。危険です」
そう言われました。
🔹母子寮に入るための条件
母子寮に入るには、いくつかの条件があります。
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仕事を辞める
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夫の追跡を防ぐため、別の土地に引っ越す
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スマホの使用は禁止(没収)
(そのほかもあると思いますが聞かなかったのでわかりません)
夫が勤務先に現れて待ち伏せしたり、尾行したりするケースがあるため、
仕事を続けること自体がリスクになるのだそうです。
また、スマホで連絡を取ってしまう人も多く、
そのため連絡手段を断つ必要があるとのことでした。
🔹それでも私は仕事を手放せなかった
考えました。
一度、会社にも「辞めるかもしれません」と伝えました。
迷惑をかけたくなかったからです。
でも最終的に、母子寮には入らず、実家に身を寄せることを選びました。
🔹理由①:仕事を失うリスク
私はこの仕事を続けてくるまでに、長い年月と努力を積み重ねてきました。
それを捨てることは、どうしてもできなかった。
仕事を失えば、生活の基盤を失う。
それは私にとって、次の苦しみになるとわかっていました。
相談員の方は「nicoさんならどこの土地に行ってもやっていけます」と言ってくださったけど・・・
収入が激減するのは目に見えていました。
だって40代のASD子持ちのシングルマザーですよ・・・
学歴も高いわけじゃないし。
🔹理由②:夫の暴力の程度
夫から直接、殴られたことはありません。
ものを殴ったり、怒鳴ったりはしていましたが、
身体的暴力はなかった。
だからこそ、母子寮に入るという選択肢は現実的ではないと感じました。
🔹理由③:知人の言葉
知人の話が心に残っています。
「追ってくる夫は、どこにいても追ってくる」
その方は、関西から北海道に逃げた母子。
それでも夫は居場所を突き止めて現れたそうです。
執念深い人間は、どんな手を使ってでも探し出す。
だからこそ、私は逃げるよりも「守る」方向を選びました。
🔹結果として、今思うこと
最終的に、母子寮には入りませんでした。
結果的に、それで良かったと思っています。
高齢の親から離れて暮らすのも現実的ではなかったし、
実家での生活は、私と息子にとって一番安全で落ち着ける選択でした。
(ただし親との折り合いが悪く3ヶ月で実家を出てアパート暮らしになったけど。親に感謝)
🔹母子寮という選択肢
ただ——
DVや深刻なモラハラ、身の危険を感じている方にとって、
母子寮という存在は命を守るための場所です。
自治体は、本気で「命を助けるための仕組み」を整えてくれています。
その存在を、どうか知っておいてほしいと思います。