見知らぬ猫が最近うろつくようになった
小柄な白ブチ猫で、見た感じ2歳にはなってないかな?ってぐらい
人にはそれほど慣れていないようで近づくと距離を置かれてしまう
顔つき体つきからして女の子だと思う
庭を(庭と言うか林と言ってもいいかな)歩いていると石の上で丸まり、こちらの様子をうかがってるのが目に入ったが、どうせ近づいても逃げられるだけだし遠目で見るだけにしておいた
彼女の視線を外すように背後を距離を置いて歩くと、背中越しにサッと右から左へ向きこちらの動きを観察してくる
遠くの方に子猫の頃からいる「くー」が歩いてるのが見える
「くー」正式には「くつした」茶トラなんだけれども4つの足は真っ白な柄なので靴下を履いているようなところから名付けた
まだ彼女にはお近づきになっていないのかな?
会わせてみたらどんな反応を示すのか興味が出てきたので呼び止める
「くーこっちおいで」と声をかけ、いつもそうしているようにチッチッチと舌を鳴らすと返事をしつつ小走りに近づいてきた
秋も段々と深まるに連れて「くー」の身体も丸々と夏頃の1.5倍程になりむくむくしていて抱き心地がいい
夜の寒い時などはぎゅっと抱きしめているととても暖かく「くー」もそれがいいのか大人しく胸に収まっていてくれる
ゴロゴロと喉を鳴らす「クー」を抱きながら彼女の方へ
足元に下ろすと足にまとわりつき甘えてくるので首の周りをかいてあげたり撫でてあげたりしていると遠くにいる彼女のほうからニャーと声をかけてきた
すぐさま耳と尻尾を立ち上げ小走りに彼女の側へ
美味しいご飯を食べる時のようなウニャウニャだかニャムニャムというような声をあげ
タタタと小走りに少し迂回しながら
猫1匹分ほどの距離に近づくと彼女は呼びかける声から威嚇する声に変え
くーは彼女へ近づく足を止め「なんで?」というような感じで様子を見るが
時間を置いてトボトボとこっちに戻ってきて足元にまとわりついてきた
彼女はまた呼びかける
今度は距離を置いたまま遠巻きに様子を見ているが甘い鳴き声に釣られてクーも返事をしつつ彼女との隙間を縮めていく
猫1匹分までくるとまた威嚇されしょげて「いや、興味とか元々なかったし」という無関心を装い毛づくろいをしたり近くにあった木の根っこの香りを嗅いだり落ち葉をいじったり、それも飽きたのか足元に戻ってきた
「もうちょっと押してみたらいいんじゃない?」
とゴロゴロ鳴る首を掻きながら話していると彼女の方から近づいてきた
それでも距離としては5m程
クーは何か会話を交わしながら距離を詰めるが一定の距離に入ると彼女は走って離れ追いかけ威嚇されて距離を置いて呼びかけられ距離を詰めて会話をし・・・
そんな事をずっと繰り返しているのを観察していると
人も猫も変わらないのだな等と思ってしまう
お近づきになりたいけれども近すぎるのはイヤ
どんな人かわからないし
もしかしたら怖い人かもしれないし
猫もそんなふうに思っているのかな
興味はあるからお互い付かず離れず距離を置いて様子を見つつ
自分に相応しいか自分の求めているものを持っているのか探り合い
心の距離を詰めていく
求めているものには色々な形(大きかったり小さかったり)がいくつもあって
そこにスッポリと収まるようであれば良いのだろうけど
隙間が多いようなら話し合ったり喧嘩したりしながら段々と埋めていったり広げたり
逆に収まらないようであっても同じようにして収まるように削ってみたり割ってみたりしてみる
そうしながら形と形をあわせていく
これはなかなか上手くいかないものだけど
形の部分部分は想像以上に固く柔らかかったりするものだから
他の部分までひび割れ壊れてしまったり柔らかすぎて定まらなかったり
様子を見て変化するのを待ってみたり
どうすればいいのかわからなくて途方に暮れてみたり
そうこうしてるうちに別の形の良い物が見つかり見つけられたりしてしまい
こちらが望んでいたとしても入る隙間がなくなってしまったり
ピッタリはまってしまって外したくても外せなくなったり
自分には思った以上に隙間と形があって
あり過ぎて埋まりそうもない
いつか埋まるのだろうか
どうだろうな