全体が見えていると迷わない
私が大学生だったころのことです。
いよいよ4年になり、研究室で卒業研究を与えられることになりました。
基本的には、先生にこれをやりなさい、といわれたものをやることになったわけですが、なんとなく府に落ちなかったのが、そのテーマ選び。
実際のところ、グータラ学生だった私は、担当教官の研究の内容がいまいちわかっていませんでした。
卒業研究にはいくつかの要件があると、考えられます。
・教官が指導できる内容であること。
・教官の大枠としての研究テーマを助長していく内容であること。つまり、大げさに言えば
「世に役にたつこと」
・ほかにやっている人がいない少ない)、新規性がちょっとでもあること。
・卒業するまでに間に合うこと。
一番、私がぴんと来なかったのは、3番目の「新規性」のところです。
教官には自分が携わっている分野が、実際に世の中でどのくらいの位置づけでどのくらいのユニークさがある、
そこから派生して、学生にさせる実験内容がどの程度のものか、などはだいたいわかっていたと思います。
しかし、その分野の素人の私には、今ひとつ見えていないため、最後までなんとなくピンときませんでした。
まあ、そのピンとこない鈍さが、私を学究の道から遠ざけてしまったのだと思います。
今から思えば、上記のようなことをきちんと質問できなかった、私のアサハカサが情けないです。。。