NHKラジオ落合恵子の絵本の時間を楽しみに聞いている。

落合恵子はたぶん80歳ぐらいか。テレビに出ることは余りないがお話ぶりはステキだ。

最近読んだ二冊の絵本(図書館リクエスト本)

①もうじきたべられるぼく

はせがわゆうじ作

子牛がまもなく殺されて食料・牛肉になることが近付き殺される前に母牛を訪ねるというもの。訪ねたところにはもう母牛は居なかった。

俳優が「自分の一番大切な人に読んでもらいたくなるような一冊です」と推薦文を寄せている。

なるほどねぇ

子牛が自分の運命を考えて……

私は白けちゃう。日本人、日本の子供には受ける本かもしれないけど

殺されて食べられる動物は牛だけじゃない。隣国なんか犬だって猫だって食べると思う。そして動物じゃなくほうれん草なら「私はまるごと茹でられる!」と嘆くだろうし秋刀魚なら「僕は炭火焼きにされる!」と嘆くだろう。たしかに食料をありがたく食べるためにはこんな思いやりをなんてこの本が書かれたとは思うけど白けたなぁ


②おまえうまそうだな、さよならウマソウ

宮西達也作

アンキロサウルスがティラノサウルスをみて「お父さん!」と抱きつく。一瞬旨そう、食べようと思うが可愛さに情が湧き父親としてアンキロサウルスを育てる。20年後に再会して

と物語が続く。この本の売り込みには「切ない別れに涙した恐竜親子がどうのこうの……」となる。

私は切ない涙なんか一滴も出なかった。登場人物(恐竜)の名前がアンキロサウルスだのティラノサウルスとなっている。これが太郎と次郎ならわかるが種族名で書かれている。草食恐竜アンキロサウルスが肉食恐竜ティラノサウルスをみてお父さん!と抱きつく???そして情が沸くなんて。これ変!!!

鹿がライオンをみてお父さんとかお母さんなんて抱きつく?懐くなんてある???変!

さらに作家宮西達也は20年経て老いたティラノサウルスの姿を

よぼよぼ

おいぼれ

よたよた

と表現してる。この絵本は幼児むけだろうが老人表現の言葉がインプットされて身の回り老人をみてこんな表現されたら不愉快極まりない本。

白けた本だった。


落合恵子の紹介絵本は外国ものが多い。そしてなかなか素晴らしい本ばかり。

日本人絵本作家はもう少し勉強して欲しいなぁ!