友人が入院する事になった。

いつでも元気いっぱいの人だから、周りはビックリ!


でも…自分の事を思い出してみても…

「告知」とか「入院」って…突然じゃない?


今は「癌の告知」は、普通に言われるから…

しばらく頭真っ白…夢の中にいるみたい。

「ウソよ~!」「誤診かも…?」


現実とわかると…

ひたすら泣ける。

「あたしって、かわいそう!」


泣く時期が終わると…

幸せそうな人を見るとイライラする。

「あたしがつらいのに…なんでみんな幸せなのヨ!」


立ち直るためには…

「治す」というような、具体的な目標を持つ事が何より!


でも…さすがに…

ステージ4になってからは、なかなか立ち直れなかった。


今は大丈夫!

それまでと、違う価値観を持つようになったから…



乳癌の手術のための2度の入院は…

術後の痛みがつらかった。


潰瘍性大腸炎の緊急入院は…

一ケ月の絶食がつらかった。


イヤ~な思い出ではあるけれど…

私の人生の中の…ある意味「宝」でもある。


なんてたくさんの事を知ったんだろう。


「眠れる」

(体中に管ついてると、眠れないのよね~)

「食べられる」

(一ケ月、水以外口にしないって、やってみ~つっらいで~)

「歩ける」

(立つ、歩くってスゴイ事なのよネ~)

「痛くない」

(それだけでOK!)

「生きてる」

(感謝!!)


当たり前の事は当たり前じゃない!


そして…

たくさんの人達の「あたたかさ」にふれた。


家族、病院の人達、友人…

退院のメドも立たず…心が折れそうだった時…

「少しでもよくなれば、喜んでくれる人達がいる」

それこそが、心の支えだった。


その時の気持ちを…

私は、今も、忘れずに毎日持ち続けている。


「末期癌」だから…

それは「末期癌」という現実が、私に与えてくれた「宝」なんだろう。



裕子ブーケ1