二年前、骨転移がわかった時は、打ちのめされた。
癌の完治をめざして努力してきたのに…望は遠のいた。
応援してくれた家族への申し訳なさ…
努力に応えてくれない自分の体への怒り…
迫ってくる「リアルな出来事」としての自分の死…
だらしなく病気ばかりの母親の私…
もう、癌が治らないのだとしたら…
私は、いったい、家族に何が残せるの…?
全てをぶつけるように断捨離をした。
しかし、マア、ため込んできたもんだネ~いろいろと…
「いつか、使うかも…」
そう思って、とっておいた様々な物…
「もう、私に、そんな未来はないんだよ!」
泣きながら…怒りながら…
たくさん処分した。
スッキリした!
お金や物をため込んで、悦に入っている間は…心はスカスカ!
よく、「セレブ」なんて、もちあげられている○○人…
あれは、ただの「成金」デショ!
あれから、まだ、元気で生きてはいるものの…
もう、とても、断捨離はできそうもない。
あの時、やっておいて、よかったと思う。
でも…ただ一つ、断捨離が進まなかった物がある。
「思い出箱」と書かれた段ボール箱…
子供達3人の、幼い頃からの絵や手紙がびっしり…
一つ一つ、手に取る度、時空はワープする。
結局、どれも捨てられませんでした。
母の私にしか価値のない、ガラクタだとわかっているんですが…
書類は整理して、誰が見てもわかるように…
衣装ケースにもラベル…
調味料も…
手持ちの服が少ないと、外出する時サッと選べる…
この「裕子」という物体は、まだ、断捨離しません。
(生ものは、リサイクルショップも受け付けないしネ~)