「女らしさ」と「恥じらい」は重なり合う部分が大きいと思う。


女の一生の中で…これ以上ない位「恥じらい」をかなぐり捨てるのは、

…出産…

あの体勢…痛みで顔は「鬼瓦」のように(コワッ!)

出産後は…

授乳のたび…おっぱいペロリン!

子供達をお風呂に入れるのに、恥じらっている暇はない。


店頭のひき肉のパックに、我が子の小さな指のあとが、ついていても…

「坊や、どうぞ~」

と、優しく渡された試食品に

「コレまず~い!」

という、我が子の大声が店内に響いても…

取り繕い続けるうちに…

女の面の皮は厚くなって行く。


子供達が大きくなるにしたがって…

「鬼瓦」じゃなくて、本物の「鬼」となり…

日々…怒鳴りまくる(コワッ!)


やっと、そういった日々から解放されて…

「そ~んな出来事…わたし知りません」

と気取っていられるようになったのに…


先日の心臓の検査では…

(今使っている抗癌剤は心臓への副作用があるので、自覚症状がなくても、3ケ月に一回は調べます)

ず~っと同じ体勢を強いられていたためだろうか…?

検査の最中に痛みの発作に襲われ…

上半身裸のまま…悶え苦しむ私…

そして…痛みもおさまり、検査も無事終わり…

渡された蒸しタオルで、胸に塗られたゼリーを拭きながら…

ブチブチ愚痴や世間話をする私…


私の「女らしさと羞恥心」はどこへいってしまったのでしょう…?


帰り際…

車椅子のおばあさんが…、

「あら私、髪をとかしてくるの忘れちゃったわ」

「大丈夫よ○○さん、綺麗になってるよ」

「ホント?よかった」


おばあちゃん、カワイイな~

見習いたい!


裕子ヒミツ