摩利支天を調べていくと

摩利支天は梵名を「マリーチ」といい、暁(あかつき)の女神とされている。

暁の女神

ヴェーダ神話に登場する太陽神スーリヤ (日天(にってん)) には、
ウシャスという妻がいた。ウシャスは「輝く」という意味であり、
火の神アグニ(火天(かてん)) の妹だった。また彼女の妹には
夜の女神ラートリーがいる。この「輝く」という言葉はラテン語の
「アウロラ」と同じもので、それゆえウシャスはオーロラにたとえられることもある。
ウシャスはやさしい顔をした若い女性で、真っ赤な服を身に着け、
金色のべールをまとった若い娘で、赤い馬あるいは牛がひく天駆ける
七頭立ての馬車に乗っている。その姿は水浴からあがる美女、
きらめく宝石に身を包む踊り子、あるいは夫の前に立つ若妻のようだとされている。

イシュタルは金星の女神であり、愛の女神であって、明らかにギリシャ神
話のアフロディーテ(ローマ神話のビーナス)の源流と思われます。またヘレ
ニズム時代に東方三大女神と言われた、ディアナ・イシス・キュベレーの内の
キュベレーもイシュタルの影響を受けているようです。

古文書でイシュタルについて語られているものは主として二つあります。一つ
が「イシュタルの冥界下り」と呼ばれているもので、もう一つが「ギルガメッ
シュ叙事詩」です。

まずギルガメッシュ叙事詩から行きますと、イシュタルはある時、ギルガメッ
シュ王にプロポーズしました。これに対してギルガメッシュはあなたは浮気者
で次々と男を取っ替えているではないか。私はあなたとは付き合えない、と言
って申し出を拒絶します。そこで怒ったイシュタルは巨大な牡牛を送りギルガ
メッシュ王を殺そうとしました。この牡牛は天の牡牛座を降ろしたものだと言
われています。


ルシファーは明けの
明星の象徴ですので、つまり金星の神なのですが、5~6世紀以降のキリスト
教文化の中ではヤハウェの神と争って負けて地獄に落とされ、地獄の主になっ
たとされました。そしてその理由もヤハウェが天使たちに自分が作ったアダム
への服従を要求したとき、ミカエル(太陽の象徴)は従ったがルシファーは拒否
したため、だとか色々と付けられたのですが、もしかしたら、金星の天使ルシ
ファーが地獄へ行くというモチーフは金星の女神イシュタルが冥界に降りてい
くというのの焼き直しなのではないか、と考えた訳です。すると、イシュタル
が冥界に行った理由の説の一つにイシュタルが姉に代わって冥界の支配者にな
ろうとしたのだ、というものがありますので、ルシファーが地獄の主になった
という話ともつながってきます。

Lucifer はもともと、ラテン語で「光を帯びたもの」「光を掲げるもの」
「光をもたらす者」を意味する語であり、当初は悪魔や堕天使を指す固有名詞ではなかった。
ラテン語としてのルキフェルが見出されるのは、ウルガータ聖書の以下の箇所においてである。
「黎明の子、明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった。もろもろの国を倒した者よ、
あなたは切られて地に倒れてしまった。」