イサコの慣れ住んだ仙台地方と、タカヒトの育った金沢からお互いに歩み寄ったツクバに二人のために新しい宮を建てることになりました。この宮はイサ川(現・桜川)から少し離れた台地に造られたので、イサ宮の離宮と呼ばれました。
 新築なったイサ宮でタカヒトとイサコは、お互い心を開いてうなずき合い、生涯一緒に国の再建に身を尽くすことを誓い合いました。この日以来タカヒトはイサナギを名乗り、イサコはイサナミを名乗って七代目の天神となりました。イサナギ、イサナミはツクシ(筑紫)に行き、ツキヨミ(月読)を産み育てました。ツキヨミは日の光を受けて輝く月として、兄天照の政務を助けるようにと、後に宮中に上がりました。その後両神は、ここソサ(現・熊野)に来(キ)たりて宮殿を建造して静(シ)かに居(イ)ましたので、この地方をキシイ国(紀州)と言いました。男の子を産んだので名前をハナキネと付けました。成長して後のソサノオ(須佐之男)です。