香りがもたらす脳への効果の一部をご紹介します
近年、「脳の可視化」を実現する各種計測機器の発達により、人の「心の働き」を解明する脳科学研究が加速している。この成果を産業に活用しようとする動きが世界的に見られる中、日本でも2010年10 月、企業や研究者が参加し、最新の知見をもとに脳科学の産業活用の可能性を探る応用脳科学コンソーシアムが設立された。事務局長で、NTTデータ経営研究所 エグゼクティブコンサルタント マネジメントイノベーションセンター長の萩原一平氏に聞いた。
海外で脳科学を産業に応用した事例は・・・
脳科学を積極導入している一例が香料業界で、世界最大の香料メーカーのジボダンは、脳活動を測定して「落ち着く香り」「集中力が高まる香り」などをデータベース化し、製品開発に生かしています。業界第2位のフィルメニッヒも同様の研究を行っています。第3位のIFFは、脳損傷の患者にかがせるとリハビリ効果のある香料を開発、第4位のシムライズは、痛みが緩和される香料を開発しました。
資生堂は1980年代から脳科学に着目し、その知見を事業活動の中で活用してきた。同社のスキンケアブランド「キオラ」は、香りをかいだときの脳活動の変化をとらえて開発された商品だ。この研究領域を担当しているメーキャップ・ヘア研究開発センターの高田定樹次長に話を聞いた。
始まりは、1984年発売の男性用化粧品「ビコーズ」のフレグランス製品の開発です。この段階では、まだ、脳科学の活用とはいえず、香りのもたらす伝承的な生理・心理効果にスポットがあたっていました。その後、科学的に香りの生理・心理効果を検証するためのツールとして脳波の計測を始めました。
たとえば、リラックスしているときの脳波を調べると、アルファ波が多く出るということがわかっています。これをラベンダーやカモミールなど伝承的に効果が確認されている香りの評価に用い、「リラックス」や「リフレッシュ」などをうたった商品に落とし込んでいきました。
具体的な成果は・・・
一つがスキンケアブランドの「キオラ」です。
人の頭の使い方には大きくわけて二つのタイプがあります。たとえば、暗算というタスクが与えられたとき、緊張してストレスを感じてしまう人と、リラックスしたまま行える人がいますよね。このときの脳活動を調べると、前者は前頭葉の主として右側が活性化し、後者は左側が活性化していることがわかります。つまり人間の右脳は「ストレス脳」、左脳は「リラックス脳」なのです。このストレスモード、リラックスモードの脳と、香りの持つ力との関係の研究からキオラの開発はスタートしました。
その結果、私たちがいきついたのは、DMMB(1,3-dimetyhoxy-5-methyl benzene)という鎮静作用を持つ香り成分。スキンケア化粧品である「キオラ」シリーズには、この香りの成分DMMBが含まれており、朝晩スキンケアをしながら香りをかぐことと、リラックスモードの脳の状態を考慮しています。
2011年朝日新聞社広告局より
ただ何となくいい匂い
とか、癒される気がする
と言うだけでなく、『香りの効果』が科学的に証明されていっているんですね
本日の格言
新しい技術への挑戦というリスクを取らない方がリスクは大きい。
この世界では、何もしないことが一番大きなリスクになる。
ラリー・エリソン(ソフトウェアメーカー・オラクル創業者)

近年、「脳の可視化」を実現する各種計測機器の発達により、人の「心の働き」を解明する脳科学研究が加速している。この成果を産業に活用しようとする動きが世界的に見られる中、日本でも2010年10 月、企業や研究者が参加し、最新の知見をもとに脳科学の産業活用の可能性を探る応用脳科学コンソーシアムが設立された。事務局長で、NTTデータ経営研究所 エグゼクティブコンサルタント マネジメントイノベーションセンター長の萩原一平氏に聞いた。
海外で脳科学を産業に応用した事例は・・・
脳科学を積極導入している一例が香料業界で、世界最大の香料メーカーのジボダンは、脳活動を測定して「落ち着く香り」「集中力が高まる香り」などをデータベース化し、製品開発に生かしています。業界第2位のフィルメニッヒも同様の研究を行っています。第3位のIFFは、脳損傷の患者にかがせるとリハビリ効果のある香料を開発、第4位のシムライズは、痛みが緩和される香料を開発しました。
資生堂は1980年代から脳科学に着目し、その知見を事業活動の中で活用してきた。同社のスキンケアブランド「キオラ」は、香りをかいだときの脳活動の変化をとらえて開発された商品だ。この研究領域を担当しているメーキャップ・ヘア研究開発センターの高田定樹次長に話を聞いた。
始まりは、1984年発売の男性用化粧品「ビコーズ」のフレグランス製品の開発です。この段階では、まだ、脳科学の活用とはいえず、香りのもたらす伝承的な生理・心理効果にスポットがあたっていました。その後、科学的に香りの生理・心理効果を検証するためのツールとして脳波の計測を始めました。
たとえば、リラックスしているときの脳波を調べると、アルファ波が多く出るということがわかっています。これをラベンダーやカモミールなど伝承的に効果が確認されている香りの評価に用い、「リラックス」や「リフレッシュ」などをうたった商品に落とし込んでいきました。
具体的な成果は・・・
一つがスキンケアブランドの「キオラ」です。
人の頭の使い方には大きくわけて二つのタイプがあります。たとえば、暗算というタスクが与えられたとき、緊張してストレスを感じてしまう人と、リラックスしたまま行える人がいますよね。このときの脳活動を調べると、前者は前頭葉の主として右側が活性化し、後者は左側が活性化していることがわかります。つまり人間の右脳は「ストレス脳」、左脳は「リラックス脳」なのです。このストレスモード、リラックスモードの脳と、香りの持つ力との関係の研究からキオラの開発はスタートしました。
その結果、私たちがいきついたのは、DMMB(1,3-dimetyhoxy-5-methyl benzene)という鎮静作用を持つ香り成分。スキンケア化粧品である「キオラ」シリーズには、この香りの成分DMMBが含まれており、朝晩スキンケアをしながら香りをかぐことと、リラックスモードの脳の状態を考慮しています。
2011年朝日新聞社広告局より
ただ何となくいい匂い
とか、癒される気がする
と言うだけでなく、『香りの効果』が科学的に証明されていっているんですね
本日の格言
新しい技術への挑戦というリスクを取らない方がリスクは大きい。
この世界では、何もしないことが一番大きなリスクになる。
ラリー・エリソン(ソフトウェアメーカー・オラクル創業者)