生きる事の「充実」をどこに見出すかは人によって違う。と、上辺では理解していたけど実感出来た話。

なぜ実感したかというと
本を読み進める内にリアルに身近にいる友達が目の前で動いているように感じられたからだ。
「読む」から「そばで見ている」に変わったからだ。

人が生きていく上で何に幸せを感じるか
何をすると生きていると実感出来るのか
それぞれである。

主人公は女性で大学時代からのコンビニでアルバイトを続け「コンビニの店員」という型にハマる事で平穏な毎日を過ごしている。

子供の頃から人とはどこかズレているようだと認識した主人公は自分では何がいけないのか分からないけれど皆と同じように見えるよう自分をひっそり封印して周りに合わせる生き方をしてきた。
周りと合わせるというのは「世間一般」や「普通」と言われる枠に収まる事だと思うのだけど
自分ではズレている事の何がいけないのか分からない人にとっては枠に収まるがどの範囲を示しているのか分からない。

たまたま始めたコンビニのアルバイトでは
服装・仕事内容・全てにマニュアルが存在しマニュアルから逸脱しない事で沢山いる「店員」の1人で居られる。
すなわち「枠」に収まっている人間になれる。
でも「コンビニの店員」でいること以外はどうしていいか分からない。

自分はなんとも思っていないのに
周りは36歳で独身でバイトしかしたことなくて付き合っている人もいない主人公を普通じゃないと言い出す。


どうしていけないの?


それがこの本のテーマのようにも思う。


そして本人の自我の無さや生活感がなく1日のほとんどがコンビニに由来し行動している所はちょっとしたホラーのようにも感じた。



本人が納得出来ている生き方ならいいと思う。
思うけど!
もし私が36歳独身バイトだったら
月に2回位は先行きが不安でいっぱいになって夜1人泣いてしまいそう。
歳をとるのも独身なのも構わんけど
仕事だけはっ…正社員がいいな…。