【女のいない男たち/村上春樹】

今まで読んだことがなかった村上春樹。本屋時代、同級生の男の子が買いに来た【女のいない男たち】……見かけるたびに、その時『ただの客』として対応したことを悔やむ。


この作品は過去に関わった女性の思い出を持つ男性にピントを当てた短編集。壮絶な恋煩いだったり、女を独占することが出来ない男だったり……今まで村上春樹を敬遠していた理由は『村上春樹を理解できるほど私は大人の恋を知らない』と、身の程を知って遠ざけていたんですが……


登場人物は皆、感受性豊かに語る。過去の描写も感情の表現も、詩的で壮大……読んでいる途中から何を読んでいるのか見失う。自分とは全く価値観が異なる人間と接触し、共感も求められず、ただ聞き役に徹する感覚……

今まで読んできた日本人作家との感性とは類似しない……?これほどキャラクター感情をつらつら綴る文章を知らない……?目で追う文章と理解する頭に時差が生じている……?読んでいて想像力がかけているんじゃないかと自信を失う……


コタツの中で寝転びながら読んじゃダメだ。環境を整えて、作中に出てくる小説や歌を予習して、気持ちを寄せてから読まなければ話が頭に入ってこない。でも、そこまでする気力がない。

同級生は村上春樹を愛読していたのか?代表作のノルウェーの森は、もっと読みやすいのか?


……10年後にまたリベンジしよう。