
読了!
【ジウⅠ/Ⅱ/Ⅲ 誉田哲也】
誉田作品三部作。長いので今までためらっていたんですが、とりあえず1巻を呼んだらハマってしまった……!!(2周目突入
感動のあまりネタバレ曝すのでご注意下さい。
対照的な性格をした女性警官2名が主人公。ひとりは優しく相手の気持ちを汲み取り、周囲からも人気がある美咲。もうひとりは男以上に乱暴で好きになった男を殺した過去を持つ基子。
事件は男児誘拐事件から始まる。現金受け渡し場所へ向かう母親から警察を引き離すために犯人が使った手は、男児の切断した指を母親に拾わせること。母親が自分の意思で警察を引き離したこの事件は、男の子は生きたまま家族の元に戻ったものの犯人逮捕には至らなかった。後に【正月の黒星】と呼ばれる事件。
その後、立てこもり事件が発生し犯人は誘拐事件の犯人の1人だと分かる。男は誘拐事件の主犯はジウという名前の少年と話す。誘拐に携わった共犯の人間はジウに殺されているという。
ジウは飲食店を経営していた中国人夫婦の子供だったが、夫婦は密入国者。それをネタに金を揺すろうとジウを誘拐した男だったが、誘拐している間に夫婦は母国へ強制送還されてしまう。
日本の国籍も中国の国籍もない子供、ジウ。
1巻は誘拐事件の裏に“ジウ”がいるってことが大まかな内容。ラストでジウは本当に存在する少年で、2巻でいよいよ主人公2人と接触するか――……という含みを持たせていざ、2巻。
まさかの新潟糸魚川が舞台の過去視点がしばらく描かれていたんだけど、これは一体誰の視点で、誘拐事件と、ジウとどうやって関わっていくのか考えながら読み進めたけど……まぁ……in新潟の過去編は廃人集落で育った少年が、覚醒剤と女にまみれながら、人を蹴落として這い上がっていくという駄目な人間の生きざま……orz
好きな誉田作品に新潟が絡むのは嬉しいんだけど、糸魚川の印象が悪くなりそうな……orz
最終的には胡散臭い不動産社長になるんだけど、この人がある意味ジウの名付け親であり、その由来に少し感心してしまった(ω)
2巻はこの社長の半生とジウの出会い。黒幕と主犯。黒幕が説く新興宗教信者との絡みと、それに接触し被害者でありながら堕ちた第3の誘拐被害者、警察側から犯人側に大きく傾いていく基子。元から良くなかった主人公2人の関係がいよいよ引き裂かれたまま3巻へ。
美咲がジウについて考える。そして理解する。金には執着しないジウがどうして誘拐事件を起こすのか。
犯行声明の映像越しに、ジウが動かした口の動きは「オ、アイ、ウ、イ」
実際に立ち会ったジウの最期、彼が残した言葉は「ウォ・ザイ・ズウ・リィ」
「我在這里」
僕はここにいる。
大事件を起こしてテレビに放送されれば、中国の両親に僕はちゃんとこうして生きてるよと伝えられるんじゃないか。
そして誘拐事件は、自分の子供を心配して、必死な顔で身代金を届けにくる、そんな親の顔をジウは見たかったんじゃないか。
親も友達も家もない歌舞伎町で、ジウが生きてきた境遇はあまりにも孤独。周りの大人に酷い扱いをされ、彼の死に涙するのは美咲さんしかいないんだと思えば、あまりに悲しくて号泣ですよ。号泣しましたよ。
やり方は間違っているけど、純粋に親を求めている少年ジウは、社会的には被害者、これ以上ない弱者。
警察が舞台で所属や階級が異なる人間が大勢出てくるため複雑っちゃ複雑だけど、展開を把握した上で改めて伏線を拾い、誰が“どちら側の人間”か理解した状態で始めから読み直したくなる作品でした(ω)
美咲は多部未華子、基子は黒木メイサでドラマ化されたのに近所のTSUTAYAでは扱ってないという(…)
ヒトリシズカも扱ってない(…)
もっと早く誉田作品にハマっていれば!観たのに!録画したのに!クッソ!!う、ううっ……(´;ω;`)