生体腎移植顛末記(10) | 紗羅双樹

生体腎移植顛末記(10)

腎臓を一つ貰った長男は、

30分毎にトイレに行かねばならない。


これでは夜もおちおち寝てられない。

昼間は父親が30分毎に声をかけているが、

夜は持ち込んだパソコンでゲームでもしてるよ

と言ったが、一晩では済まなかった。


まだ長男は、膀胱が大きいから30分毎であったが、

15分毎という人もいるらしい。

これは大変!


医師が驚くほど文明の利器を持ち込んでいるため、

かなり正確に記録を取ったり、

時間の設定もして指示どうりの事をしているらしい。


順調な術後の経過で1月13日には退院できた。


長女のように車に酔うことはなかったが、

散歩に出て気分が悪くなって引き返したり、

家の中でも立ち眩みの症状が出た。


退院してもこれならすぐに仕事に復帰できると

思っていたらしいのに・・・


食事は腎臓病から解放され、カリウム制限はなくなり

生野菜をしっかり摂るようになった。

が3ヶ月程は免疫抑制剤服用のため、

生の肉や魚は食べられない。

お寿司が食べたいと言っていたのに、暫く御預け。