小森陽一著『オズの世界』読了。
大学時代の友達が時々本をプレゼント(！)してくれるのだが、今までもらった中で一番響いた。
主人公のディズニー大好き女子が、田舎の遊園地でもがきながら、深みのある自分へとなっていく。
私は主人公よりむしろ上司の小塚に共感した。
遊園地にとりわけ情熱を燃やす小塚に、ディズニー信者の主人公はぶつかって、いつしか小塚にとって大事な相棒となっていた。
若い時はどうしてもブランドやステータスにとらわれがちだけど、失敗やドン底から自分の生き方を見つけて生きていく喜びは何ものにも代え難い。
私は毎日イライラしながらエンタメの世界でやっているが、メジャーでない自分を理解してくれる支持者の存在で解放される瞬間があります。
あらためて、そんな事を考えさせてくれた一冊。
遠く故郷の広島から応援してくれる友達の心遣いに感謝したい。