前回自分のことを書きましたが、妻のことを誤解してほしくないので妻のことを書きます。

 

妻とは15年前に結婚をし翌年に長男が生まれた。

 

結婚当時は妻も働いていたが、長男を妊娠し、派遣先の更新時期と重なったため仕事をやめて専業主婦となった。

 

子供が生まれて半年後に私の仕事の都合で転勤となり地元をはなれることに。これが結婚後初めての引っ越し。

 

初めて住む他県で近所に頼れる知り合いもいない中、妻は自分から育児サークルに参加し、たくさんの友達を作った。

 

引っ越し後最初に住んでいたアパートは押し入れにカビが大繁殖して子供によくないと判断し、別のアパートに引っ越した。これが2回目の引っ越し。

 

転勤してから1年半後、会社の将来が不安になり会社が希望退職者を募集していたので、会社都合で退職をし地元へ戻ることにした。せっかくできた妻の友達とも私の都合で離れることになった。

 

3回目の引っ越しで地元に引っ越したが、会社を辞める半年前に妻は次男を妊娠していた。それなのに私は無職で、妻には不安な思いをさせてしまった。

 

お金に困っていたとはいえ、長男の学資保険を妻に相談せず勝手に解約をしてしまったことは今でも後悔している。

 

次男が生まれた2か月後に新しい会社に就職することができた。会社から距離があったことと、住んでいた部屋がアパートの3階で子供を連れて階段を上るの心配に思った妻の親のすすめで会社の近くに引っ越すことに決めた。これが4回目の引っ越しとなる。

 

長男が幼稚園に行く歳になり、生まれながら自閉症の傾向があった長男のことを考え、私立の幼稚園へ行かせたいと妻から提案を受けお金のことはなんとかなるだろうと後先考えずに承諾をした。

 

4回目の引っ越しで住んでいたマンションは部屋は今まで住んできた中で一番よかったが、半年ほど経ってから下の部屋の住人から子供の足音がうるさいとのクレームが入った。ここから下の住民に神経を使いながら暮らすことに。ちょっと子供がおもちゃを床に落とすと下から天井を棒でつつく音。この行為に妻が耐え切れなくなり別の家に引っ越しを決めた。これが5回目の引っ越しとなる。

 

次男が幼稚園に行く歳になりせっかくだから長男と同じ幼稚園に行かせたいことを妻から提案され、お金のことはなんとかなるだろうとまた後先考えずに承諾をした。

 

家計のことは妻には相談していなかったが、心配した妻がガソリンスタンドで夜勤のアルバイトに行くと言った。

 

アルバイトに行く条件として私が毎朝7時に起きて子供の朝ご飯を作る約束をしたが2日目で起きられず約束をやぶってしまった。情けない限りだ。

 

それから1年間半ガソリンスタンドの夜勤アルバイトをし、帰ってきても私が寝ているときはお風呂に入る暇もなく子供を起こし朝食を食べさせ幼稚園へ送り出し、家に戻ったら家事をこなし十分な睡眠もとれないまま夜勤アルバイトへ行くという生活を1年半も続けた。夏の夜は大嫌いな虫を気にしながら働き、冬は寒さに凍え帰ってきて45℃のお風呂に入っても温まらないという過酷な環境だった。夜のガソリンスタンドに女性がいるのは珍しく、アルバイト中に妻のことを指名する客が多く、中にはお釣りを渡した際に手を握られたこともあったようだ。妻には大変な苦労をかけてしまった。

 

5回目の引っ越し後はご近所トラブルもなく普通に暮らすことができたが、私立幼稚園の学費、生活費が家計を圧迫し、収入が支出を上回り不足分を妻に内緒で消費者金融から借入をした。

 

妻には現金ではなくカードで買い物をしてもらっていたが、それもほとんどリボ払いにし、利息がどんどん増えていった。

ガソリンスタンドのアルバイトをやめた後も妻はアルバイトを続け協力してくれた。

 

次男が幼稚園を卒園する年にとうとう借入もできなくなり、どうしようもなくなってから妻にすべてを打ち明けた。

 

妻は泣き崩れてしまった。結果自己破産をすることになってしまった。

 

なんでこんなことになったんだろうと。後先考えずにとってきた私の行動が間違っていたことに気づいたときにはもう遅かった。

 

私のことが信頼できなくなった妻は自分で介護の資格をとるため3か月間専門学校へ通い必死に勉強し介護の資格を取り、介護施設で働くことになった。

 

それから家計は妻が管理するようになった。妻のおかげでそれまでできていなかった長男の学費も貯金ができるようになった。

そんな妻が私に対して冷たくするのは当然だと理解するのにも時間がかかってしまった。

 

事情があって妻と子は長く住んだ地元を離れ東の地へ引っ越しすることに。

 

私は仕事の都合でいっしょに行くことはできず、約半年間一人暮らしをした。

お金はすべて妻が握っていたので、私は生活費と病院代を稼ぐために本業に行きながら、副業で夜勤のコンビニバイトをすることに。妻のガソリンスタンド夜勤と比べて空調の効いたコンビニでのアルバイトはましではあったが、本業が終わってからの夜勤バイトはしんどかった。

妻の辛さが少しわかった気がした。

 

半年後転職先が決まり私も家族の住む家に移り、一緒に生活をすることになった。

最初は自分で必要な病院代、会社の定期代、昼食代を自分で引き出して使っていたが、お金を管理する妻に報告をしていなかったことが原因でお金を持たせてもらえなくなり、今は自分で自由に使えるお金がなくなった。

すべては自分の甘い考え、妻のことを考えて行動に移せなかったことが原因だ。

 

私には自分のことをかわいそうだと訴える資格はない。

 

この先も妻の気持ちが変わることはないと考えている。

 

いつか許してくれるときがくると信じたいが、今のままでは無理だ。

 

自分が変わらないと、過去を変えることはできないが、未来は自分次第で変えることはできる。

まずは被害妄想をやめないと。自分は被害者ではない加害者であること自覚をしよう。