― お公家もつらいよ ー
これも『幕末の宮廷』(東洋文庫)からの紹介です。
わたしは、外でも家でも ガッツリ食べるのが好きなタイプですが、
どうも、 お公家さんは食べる方も配膳する方もそうではなさそうです。
二月一日の御拝の後、摂家、宮さん、大臣が昼の 御膳を賜ります。
二汁五菜で、お菓子もついたそうです。
そして、配膳役は堂上の殿上人(お公家さん)がやります。
この三方にのった二汁五菜を運ぶのだが、冠装束に指貫という衣装で、
さらに膝行(立ち上がらないで、膝をついたまま前へすって進むこと)しなければなりません。
下には気をつけ、上にも気をつけなければならなく、
無調法でもあったら、宮さんは権威がないから叱られないが、
五摂家ははやり損なったら、どんなしかえしがあるかわからないから怖く叶わないと
ある公家の話が書かれています。
しかし、食べる方も(五摂家、宮さん)三杯もあがらずたいがい二杯ぐらい。
あとはお湯を上がったらそれでよく、味噌汁もちっとぐらい吸うぐらい。
他のものでも一箸つけるぐらいで、 立派な鯛などめったにむしることなく
お行儀なものだとか。
だから、二汁五菜はほとんど残っていて、内々番所にもどされると、
料理や(虎屋の)お菓子などは、みんながもらい、 これが配膳の楽しみだったそうです。
これが、現代ビジネスでも 接待○○移行したんでしょうかねえ。
本日も眠い話を最後までご覧くださりありがとうございました。
これは、現代の御馳走です。