埼玉県某所で、アメリカン・コッカー・スパニエルのブリーダー崩壊がありました。
当日は、私も微力ながら、現場のお手伝いに行きました。
東京から約2時間半。
着いた場所は、のどかな住宅街。
こんな所に、ブリーダーが・・・? と思う、ごくごく普通の住宅街。
作業開始は、10時。
続々と集まるボランティアスタッフ。
閑静な住宅街。犬の鳴き声は一つもない。
「もしかすると、連れて帰れる子はいないかも。。」
そう、もう生きているか分からない・・・・とのこと。
犬の状態を最終確認したのは、3週間前。
その後は、どうなっているのか誰も分からない。
ここ最近、少し暑いくらいだった気候。
もし、お水もご飯ももらえていなかったら・・・・。
ボランティアスタッフ皆が、不安でざわめきました。
念のため、カーナビで一番近い獣医さんを探す。ここから7km。
状態が悪ければ、東京まで搬送する前に駆け込むしかない。
10時。作業が始まる。
家のドアが開けられると、一斉に犬の鳴き声が。
「生きてる」
それだけで、ボランティアスタッフに安堵の空気。
そう、命があれば何とかなる。命さえあれば、あとは私達が頑張れる。
その後も、なかなか進まない交渉。
ただただ、犬達が出てくることを待つボランティアスタッフ。
次々と資材が運び出される。
距離を置いて待機する私達にも、におってくる異臭。
とにかく、たくさんのゴミが出てきている。
子供用の自転車。。。少し前は子供がいたの?
ゴルフセット。。。ゴルフに出かけることもあったの?
木に飾られた電球。。。楽しく飾り付けをしていた時もあったの?
そして、ようやく、ようやく犬達が運び出されてきた。
犬の所有放棄手続きを待つ。
どの子も大量の糞尿を身にまとい、久しぶりなる外の空気、陽射しに戸惑っている。
アメリカン・コッカー・スバニエルは、長毛でお手入れが必要な犬種。
こんな飼い方は、虐待と同じ。
何かを訴え、鳴き声をあげる子。
突然の出来事に、驚き怯えている子。
全てを諦め、動かない子。
それでも、とにかくこうして出てこれた。
その後、犬の所有放棄手続きが終わり、ようやく犬達がボランティアスタッフの手に。
やっと、やっとスタートライン。
とりあえず今日連れて帰れる子たちを選ばなくてはならない。
どの子も、たくさんの糞尿をつけているので、とても重い。
本当はみんな連れて帰りたい。
でも、預かりスタッフも会のお金も限られている。
みんなは連れて帰れない。閉じられたトラックの中から、聞こえる鳴き声。
何も悪くないあの子達が、どうしてこんなことにならなくてはならないのか。
その後、各スタッフの車に乗せて、協力トリマーさんのところへ。
都内まで2時間半。
各所でスタッフが待機し、犬達をリレーしていく。
私達も、世田谷方面の3匹を連れて帰った。
こんな環境で暮らせる人間がいるなんて、理解に苦しむ。
その後、協力トリマーさんに鎧を外してもらう。
見ているこちらも大変なことが、容易にわかる。
バリカンが入らない。毛の束が、「ゴトッ」と音を立てて落ちる。
Mシュナウザー♀ソルト&ペッパー この子はとても人が好きみたい。→スージー母さん宅へ(プチ)
Mシュナウザー♂ブラック 尻尾をしまってブルブル震えている。怖かったね。→松さん宅へ(プチ)
アメリカン・コッカー♂ブラック この子は立ち上がる元気があまりない。ブルブル震えている。→我が家へ
全てが終わって、アメコカ君を連れて帰ったのが、22:30.
長い、長い一日でした。
当日の詳細な様子は、下記ブログにあります。
2008.04.22 アメリカンコッカーブリーダー崩壊レスキュー
預かり先が足りません。
預かりは難しいことではありません。
どうか、どうか皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
















