昨年五月、一匹の黒猫を癌により亡くしました。
出会いは近所のデパート(伊勢丹)の前で里親探し。
止まって見ちゃうときっと欲しくなるだろうな・・・と思いそそくさと足早に通り過ぎたら、あろうことか妻が立ち止まって、そこの人と猫を間に話し始めてしまったのだ。
しょうがないので戻ってみたら、可愛らしい真っ黒な猫が、私を見つめて微笑んだように思えた。
生まれながらの猫好きで、そのときすでに真っ白の猫がいたので、もう飼うのは無理と決めていたのだが、見て抱っこしちゃったら、もうダメ(^_^;)。
頂くことに・・・。
そのとき自分の中では、猫の名前を決めていたのである。
真っ黒なので、コーヒー豆から、チョコレートの原料のカカオと・・。
うちへきたときは、三か月だった。
そのカカオの病気が分かったのが、まだ一昨年の春であった。
13歳になろうかとしていた矢先である。
背中の横にちょっとブヨッとした腫れものができたので、きになり病院へ連れて行ったのである。
そこで検査してもらったら、悪性の腫瘍であると・・・。
まさか! そんなに小さいできものが癌だなんて・・・。
それも筋肉へ深く入り込む癌で、オペで取っても再発しやすく、再発したときは・・・。
そう聞いていたが、自分の中では信じられるはずもなかった。
そしてオペをし、そのブヨブヨが無くなり、元気になったカカオを見て、本当に良かったって思った。
しかし、恐ろしいことに再発してしまったのだ。
日々、大きくなり、こぶし大になり、触ると痛がるカカオを、どうしていいかわからず、ただ見守るだけしかなかった。
一昨年11月に病院へ定期検査へ行ったときは、「今年いっぱいもてばいいでしょう・・・」と先生。
心の叫びは最高潮になったが、ただ見ているだけの無力な人間でしかなかった。
しかし、年を越し、元気なカカオを見ていると、なんだか病気が無くなったんじゃないかな・・・なんて都合よく考え始めていた。
そんな矢先である・・・。
病魔は忽然と姿を現し、本性を出すのであった。
三月中旬になり、足もとがフラフラしだし、歩くとあちこちにぶつかるようになったのである。
とうとうきてしまったか・・・。
分かっていたのだが、そのときが近づいてくると、心が張り裂けそうになった。
そして、数日したら、今度はトイレへ行くことができなくなってきたのだ。
だいたい猫のトイレの回数、したい時間帯は把握しているつもりだったので、自分が居る時は、トイレへ連れていき、手でカカオの体を支えながら、オシッコをさせていた。
自分が連れていくまで、カカオはしっかり我慢ができたのだ。
自分を見ると、甘い声で鳴くのである。「トレイへ連れてって~。」と言わんばかりに・・・。
しかし、数日すると、トイレも居る場所でしてしまうようになり、体は徐々に動けなくなってしまった。
そうなると、水も手でやらないと飲むなくなり、食事もしなくなり、いよいよだな・・・と覚悟を決めるしかなかった。
そして、ある金曜の夜、会社から帰ると、なんとなく嫌な雰囲気を感じたので、カカオをずっと抱っこしていたのである。
数時間し、いきなり痙攣を繰り返すようになった、自分はもう「頼むから苦しませないで早く連れて行ってくれ!」と天にお願いするしかなかったのだ。
遅い時間で当然かかりつけの獣医さんもすでに休んでいるだろうが、この苦しみから少しでも・・・という思いで、無理やり先生にお願いし、うちに来ていただくことになった。
そして落ち着いてきた夜中の一時を回る頃、カカオは静かに、眠るように、そして安らかな顔をしながら、天使へとなったのである。
出会いは近所のデパート(伊勢丹)の前で里親探し。
止まって見ちゃうときっと欲しくなるだろうな・・・と思いそそくさと足早に通り過ぎたら、あろうことか妻が立ち止まって、そこの人と猫を間に話し始めてしまったのだ。
しょうがないので戻ってみたら、可愛らしい真っ黒な猫が、私を見つめて微笑んだように思えた。
生まれながらの猫好きで、そのときすでに真っ白の猫がいたので、もう飼うのは無理と決めていたのだが、見て抱っこしちゃったら、もうダメ(^_^;)。
頂くことに・・・。
そのとき自分の中では、猫の名前を決めていたのである。
真っ黒なので、コーヒー豆から、チョコレートの原料のカカオと・・。
うちへきたときは、三か月だった。
そのカカオの病気が分かったのが、まだ一昨年の春であった。
13歳になろうかとしていた矢先である。
背中の横にちょっとブヨッとした腫れものができたので、きになり病院へ連れて行ったのである。
そこで検査してもらったら、悪性の腫瘍であると・・・。
まさか! そんなに小さいできものが癌だなんて・・・。
それも筋肉へ深く入り込む癌で、オペで取っても再発しやすく、再発したときは・・・。
そう聞いていたが、自分の中では信じられるはずもなかった。
そしてオペをし、そのブヨブヨが無くなり、元気になったカカオを見て、本当に良かったって思った。
しかし、恐ろしいことに再発してしまったのだ。
日々、大きくなり、こぶし大になり、触ると痛がるカカオを、どうしていいかわからず、ただ見守るだけしかなかった。
一昨年11月に病院へ定期検査へ行ったときは、「今年いっぱいもてばいいでしょう・・・」と先生。
心の叫びは最高潮になったが、ただ見ているだけの無力な人間でしかなかった。
しかし、年を越し、元気なカカオを見ていると、なんだか病気が無くなったんじゃないかな・・・なんて都合よく考え始めていた。
そんな矢先である・・・。
病魔は忽然と姿を現し、本性を出すのであった。
三月中旬になり、足もとがフラフラしだし、歩くとあちこちにぶつかるようになったのである。
とうとうきてしまったか・・・。
分かっていたのだが、そのときが近づいてくると、心が張り裂けそうになった。
そして、数日したら、今度はトイレへ行くことができなくなってきたのだ。
だいたい猫のトイレの回数、したい時間帯は把握しているつもりだったので、自分が居る時は、トイレへ連れていき、手でカカオの体を支えながら、オシッコをさせていた。
自分が連れていくまで、カカオはしっかり我慢ができたのだ。
自分を見ると、甘い声で鳴くのである。「トレイへ連れてって~。」と言わんばかりに・・・。
しかし、数日すると、トイレも居る場所でしてしまうようになり、体は徐々に動けなくなってしまった。
そうなると、水も手でやらないと飲むなくなり、食事もしなくなり、いよいよだな・・・と覚悟を決めるしかなかった。
そして、ある金曜の夜、会社から帰ると、なんとなく嫌な雰囲気を感じたので、カカオをずっと抱っこしていたのである。
数時間し、いきなり痙攣を繰り返すようになった、自分はもう「頼むから苦しませないで早く連れて行ってくれ!」と天にお願いするしかなかったのだ。
遅い時間で当然かかりつけの獣医さんもすでに休んでいるだろうが、この苦しみから少しでも・・・という思いで、無理やり先生にお願いし、うちに来ていただくことになった。
そして落ち着いてきた夜中の一時を回る頃、カカオは静かに、眠るように、そして安らかな顔をしながら、天使へとなったのである。