2364.【らんな劇場】穏娘の知真② 〜長幼の、序〜 | 魔道士らんなのトーラムまいご日記

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おはよん(*゚▽゚*)/なぁー
らんです!




今日は【らんな劇場】

穏娘の知真おんこのちしん
第二話をお届けしまーす♬



きょうは今から数年前。
まだヴェルヌが36番。つまりジンバ隊にいたころ




それでははじまりまーす


ぶーーーー(はじまる音)






数年前……第36特殊部隊宿舎




 


最近新設され、急速成長した第36特殊常傭部隊、
通称『36ばん』は【異形鬼】の2つ名を持つジンバ隊長を筆頭とするアタッカー部隊。

『チカラでチカラをねじ伏せる』をコンセプトとした強襲アタッカー部隊である。




そのヒト科の限界を見極めるかのような激しい訓練が終わったあと。疲れきった訓練生が束の間の休息を取っている頃……



550………いち………に………さんっ…………


飾り気のない宿舎の一室で自主練習に励むヴェルヌ。
……彼女は何を目指すのか。

訓練が終わったあとも納得できなければ自ら続けるそのひたむきさはとどまるところを知らない。

一瞬……ほんの一瞬だけヴェルヌの動きが止まる。
気配を感じ、その気配の主を把握すると何事もなかったかのようにトレーニングを続ける。

この屈託のない足音の主はわかっている。
警戒心や経験を感じさせないド素人の足音はだんだん大きくなり………



シャル『せーんぱいっ!』
頭の前にペタンっと座り込む女の子がひとり。


ヴェルヌ『シャル……』
シャルと呼ばれた少女はつい最近配属された新人。
ほとんど子どもと言っても差し支えないような体格とまだまだ幼さの残るその眼差し。

正確にはシャルロッテ……ん…なんだったかな。
まだあまり顔と名前が一致しない。

シャルは嬉しそうにヴェルヌを眺めている。




シャル『先輩はいつも終わってからもずっとトレーニングしてるんですねぇ。あの訓練の後にがんばりすぎるとカラダ壊しちゃいますよぉ?』

ヴェルヌはシャルをちらっと一瞥してトレーニングを続ける。

まだ戦闘とはなにか……
そういったものを全く知らない青い小娘だ。

ヴェルヌ『お前はしなくてもいいのか?
終わってからも鍛えとかないとあとが辛いぞ?

……それでなくてもココは【地獄】の36番だ』


シャルは一瞬だけ固まったが、すぐに明るく次の言葉を紡ぎだす。
シャル『今日はもう疲れちゃって…ナシ!♬
それにあたしは【地】がしっかりしてるので大丈夫なんですよ〜。

なんていうのかな?【天才肌】?
ある程度は何でもできちゃうんですよね(o^-')b』



ヴェルヌは身体を起こし、シャルを見据えた。
ヴェルヌ『まぁ…先輩の言うことは聞いておくもんだぞ。明日もジンバ教官の地獄の基礎練習だ。

そういえば27番には【鬼教官】と呼ばれる隊長もいるし、【鬼】や【地獄】や物騒な特殊部隊だな……

今日はゆっくり休め。
それにしても新人ながらも、よくついてきたな』

シャル『えへへ、はぁい(〃∇〃)』

めったに褒めないヴェルヌから褒められて、照れたように出ていくシャルに目を細め、トレーニングを続けるヴェルヌ。

いや、この娘は本当に天才なのかも知れない。
殆どの新人が脱落していく中、ギリギリではあるがなんとかついてきているのだ。
日頃の通常鍛錬だけで得られるスタミナではない。

それにしても、やけに懐いてくる新人だが悪い気はしない。

普段から寡黙なヴェルヌだが、訓練の終わったあとのこのひと時はヴェルヌにとって、いつしかある意味癒やしになっていた。

それはシャルにとっても同じことであった。




運命の日・前日

【異形人】ジンバ教官より次のミッションが告げられた。


ジンバ『ルージオ周辺で異変の調査が次の任務だ。まぁ、大したことねぇだろうが、今日はゆっくり休んでおけ。今日の基礎練習は無しだ!


わああああああ!

歓声に包まれる36番宿舎のすみでヴェルヌは、それを冷めた眼差しで眺めていた。下卑た笑みを浮かべるジンバに対する違和感。
普段の笑顔など見たことが無かったため、笑うとこんなふうになるのかと、下衆い笑顔をただ眺めていた。

ジンバ『しかも今回は新人も参加可能!
お前らのチカラ見せてくれやぁ!!

途端に色めきだつ新人たちに歓声は更に高まった。


ん……?
副隊長が何やら抗議しているのがちらっと見えたが、それにはヴェルヌも同感だった。

『新人参加はまだ早いだろう。
こいつらまだ子どもだぞ?』だな………




たたたたたっ

そんなヴェルヌのそばに小さく走り寄る影が1つ。
シャルだ。

シャル『せーんぱいっ!聞きました?!
あたしたちも行けるんだって! *。٩(ˊᗜˋ*)و*わーい』

心底嬉しそうにシャルがまとわりついて来る。
ヴェルヌの服を掴みぴょんぴょん飛び跳ねている。



ヴェルヌ『遊びに行くのではないぞ、辞退しろ』

シャルの教育係となったヴェルヌ。

どう贔屓目に見ても彼女はまだまだだ。ヴェルヌを真似て槍を持ったのは良いが、いかんせん経験不足。
まったくもって実戦レベルではない。

シャル『あたしだって戦えるよ!行きたいー!』

子どものように駄々をこねてぴょんぴょん跳ねながら見上げるシャルの澄んだ瞳に負け、ヴェルヌは渋々了承した。

ヴェルヌ『………ち、仕方ないな。
私のそばから離れるんじゃないぞ』


これが……そもそもの間違いだった。


つづく



はいっ!前回、シャルロッテが出てくることなぜかバレてましたが………皆さんの予想通り、シャルロッテが出てきました(*´艸`*)




まだこどものシャルロッテ♬
冒険者の服って幼さが出てていいですねー。


そういえば……
某紫キノコさんが作ったこの画像……(ㅍ_ㅍ)
うん。
この服、なかなかの……

この頃からは想像もつきませんね(〃∇〃)


と、言うことでジンバ教官と言えば………

悪い予感しかしませんが、このあとふたりはどうなるのかな、かな?


まだ結末決まってないんだけど……
お楽しみにねっ(o^-')b♬




でわでわ………


今日も元気に
行ってらっしゃい♬

またねっ♪(゚▽^*)ノ⌒☆