Ranpoのエッセイ(貼雑帳備忘録)

Ranpoのエッセイ(貼雑帳備忘録)

福島生まれ、埼玉育ち、そして、、現在の年齢の半分以上を岩手で生活しています。変化の少ない日常を日記代わりに投稿していきます。
テーマ別に話題を変えていますので、よろしければ項目毎にまとめてお読みいただければ嬉しいです。

我が家のビビり猫の大好物は「猫草」。
時々栽培した猫草鉢を離れ家に持って行くと目ざとく察し、騒がしく鳴きながら私の足元を離れません。


無印良品の猫草パック。一ヵ月単位で与えていますが、一心不乱に器用に引き抜いて咀嚼しています。

が、、しかし、しばらくするとあちこちに大量の吐瀉物を残してしまうのです。


猫はいつも自身の身体を舐めながら毛繕いをしていますが、その際に体毛も体内に入ってしまいます。自然に排泄されればいいのですが、体内に留まってしまうものもあり、本能的に草などを食べて胃を刺激し、消化出来ない滞留物を吐き出すという行動なのだとか。

離れ家は全ての畳の上にカーペットを敷いている状態なのですが、あちこちにシミ汚れが点在。これはビビり猫のマーキングの歴史です 笑 

そして今は私が吐瀉物を後刻探して清掃という月一度のルーティンワークを行なっているというわけです。

吐いた後はスッキリとした顔と仕草を見せる我が家のビビり猫、それはそれで良き良き 笑笑


「青銅の魔人」事件で壮烈な爆死を遂げたと思われた怪人二十面相は、その翌年の昭和25年(1950)、光文社「少年」1月号から早くも連載復活。
もっとも、今回は自称「魔法博士」という異様な風体の紳士として少年探偵団団員の前に現れます。
黄色と黒の縞模様という目立ちまくりの頭髪で少年野球の試合に突然現れ、強烈な印象を残すという導入が印象的な初読当時の私の感想でした。


こんな怪しい人物が少年たちの前に現れたら警戒心MAX間違いなしですが、近隣の西洋館で奇術ショーをするという言葉に誘われて彼らはその招待を受けます。


しかしショーの最中、一人の少年と共に魔法博士も姿を消してしまいます。

この少年の親戚だった名探偵明智小五郎助手の小林芳雄は探偵団のメンバーと共に探索を開始しました。

頼りの明智小五郎は発熱で2週間のベット生活という緊急事態でもありましたが、その間他の少年の誘拐事件も発生してしまいます。

ん?成人男性が2週間も発熱で寝たきり?さすがにこれは重病の域を超えているのでは 笑笑

誘拐騒動は更にエスカレートし、小林少年や明智小五郎もターゲットとなる混迷ぶりに発展していきます。


※この挿絵も前の巻に引き続き山川惣治が担当、さすがに動物を描かせれば達人の画風。なんたって「少年ケニヤ」「少年王者」の作者ですからね。

終盤には明智小五郎本人に変装した怪人二十面相が、明智夫人文代まで誘拐しようと探偵事務所に乱入。

しかし凶賊「魔術師」の娘だった過去を持つ明智文代は余裕の探偵力でこれを撃退、逃走する二十面相を明智と小林少年が追うという怒涛のクライマックスに傾れ込んでいきます。


私の読書歴はこのポプラ社刊行版が初読。

題名が「虎の牙 改題 地底の魔術王」となっています。これは当時ポプラ社の定番シリーズのひとつ「怪盗ルパン」の中に「虎の牙」という同名の巻があったので混同を避けるための改題だったとのこと。

でも本文には「地底」の活動描写はあまり無く、今でも違和感を感じてしまいますね 笑



この巻の挿絵は山内秀一、柔らかいタッチの画風ですね。


これは天野喜孝のカバー絵。題名イメージだけで乱歩全集約60巻の表紙を描きました。


江戸川乱歩の少年探偵作品にはよく「虎」が登場します。何故乱歩作品には大型猫族の出番が多いのか?

私が10代前半の頃、このポプラ社少年探偵シリーズを読んでいた頃は写真やテレビぐらいでしか「虎」をイメージできませんでした。

長じて社会人になりたての頃、東京上野動物園に時間潰しに入園し、虎のゲージ前のベンチで何気に観察していると、凄まじい顔で私に吠えかかる虎の巨大な姿に圧倒された思い出があります。

その際何故か思い出したのが乱歩作品の「虎」などの大型猫族登場部分。同時に妙に納得した事柄がありました。

実際に間近で見た者しか解らない「圧倒的恐怖」を乱歩は描いていたということなのでしょうね。


また乱歩の話をします。


離れ家に住む我が家のビビり猫が先日ある事件を起こしました。
いつものように早朝のトイレ始末と餌変えを行い、窓を開け、網戸にして外気を感じることができるようにして私は出勤。
その一時間後に息子虎兄が出勤する為、離れ家の隣にある駐車場へ歩いて行くと、そこにあってはいけない光景が、、
なんと離れ家外の縁側にビビり猫が鎮座していたとのこと。

どうやらガラス扉の僅かな隙間から厚いカーテンを潜って外に脱走したようですが、そのまま去って行く訳でもなく扉前の縁側で景色を眺めていたそうです。

妻の見解では潜って通ったカーテンの撓みが元に戻ってしまった為、離れ家に戻ろうにもその場所がわからなくなってしまい、戸惑っているようだったとのこと。

とりあえず虎兄と妻がビビり猫を回収、離れ家に返して施錠したとの連絡が後刻ありました。

そのまま脱走を継続する訳でもなく、おとなしく回収された???

数年前に脱走した時はあっという間に走り去り、近所の野良猫と喧嘩してもちろん敗北。後ろ足を引きずって逃げ帰った我が家のビビり猫。 

そのトラウマを忘れなかったのかも知れませんね 笑


やはり家の中が一番。

今更野良猫生活は無理無理 笑笑



大学生の頃、当時私の祖父母が住んでいた山形県山形市の父方実家に泊まりに行ったことがあります。
父方の親戚の中では一番最初に生まれた「孫」でしたので、祖父が私を人に紹介する際は「ウチの大将孫」だとよく言っていました。
二泊三日で遊びに行ったのですが、初日に転校した小学校の校舎を見に行っただけでほぼ何もすることがありません。
翌日は市内中心部に出て映画を観ようと思い立ちます。
当時は二番館と呼ばれる少し前の映画を二本立てで上映する映画館がありました。現在では「名画座」などと呼ばれるものです。
市内を歩いていると「007 私を愛したスパイ」と「ルパン三世 カリオストロの城」の同時上映看板が目に留まります。

上映開始時間も10分前とタイミングもよく、早速中へ。


何故このチョイスで二本立てだったのかは今でも謎なのですが、スパイと大泥棒、、、そのスケール的には同じなのか、、いやしかし実写とアニメ?しかも洋画と邦画の組み合わせは、、当時から今まで答えは出ません 笑

入館目的は007が目当てだっだのですが、観終わった後の感想は圧倒的に「ルパン三世 カリオストロの城」の感動が007を凌駕します。

劇中の登場人物のセリフを借りれば、「とんでもない物を盗んでいきました」ならぬ「とんでもない映画を観てしまった」でした。


この監督の宮崎駿はのちにアニメ名作映画を続々と発表、今や巨匠とも言える存在です。

ルパン三世の声優を務める山田康雄は当初打ち合わせであれこれと要望を出す宮崎駿に反発し「ルパンの声は俺が好きにやっているんだ」と啖呵を切りました。

しかし、カリオストロの城の試写を見るとそのレベルの高さに驚き、深々と頭を下げ陳謝して「なんでも言う通りにします、何回でもやり直します。」と言ったとか。

さすがに一流の声優としてこの映画はすごい作品になると直感したのでしょうね。

その直感は今現在、作品の変わらぬ評価を見れば納得できると思います。

劇中印象に残るルパンの愛車「ファイアット500」当時から外車に乗りたいと思ったことは一度もありませんが、これにはちょっと興味がありました。

自分の部屋に4K視聴環境を整えた時から観たいと思っていたULTRA HDを以前遂に購入。何度も観た作品ですが改めて堪能しました。

うんうん確かに名作だ。


この映画の元ネタ本、と言うよりも関連本と言った方が正しいかも。

若きアルセーヌ・ルパンの生涯の仇敵になるジョセフィーヌ・バルサモがカリオストロ伯爵夫人の娘、ルパンの恋人令嬢がクラリス。名前だけが映画に取り入れられています。

ああ、そう言えばジョドーもルパンシリーズの何かの作品に登場していましたね。

この本は映画と結末が全く同じ。昔の学校図書館でよく見かけた定番でした。


今回は久しぶりに乱歩の話をします。

戦前昭和14年に発生した「大金塊」事件から大戦を経て10年後の昭和24年、まだ戦争の焼け跡があちこちに点在する帝都東京に青銅の体を持つ怪人が現れます。
高額な時計や貴金属を狙うこのロボットのような金属怪人、しかし密室の中から忽然とその姿を消したりする超常行動もあり、ここに名探偵明智小五郎と少年助手の小林芳雄が少年探偵団を率いて魔人との決戦に挑むという展開となるのです。

当時の月刊誌「少年」に1年間に渡り連載された少年探偵団シリーズ、娯楽を欲していた少年少女の大好評を得て、乱歩は毎年この少年探偵物を執筆していきます。

昭和20年8月の日本敗戦後、探偵小説界は横溝正史らの既成作家たちの作品発表で華々しい復興を遂げますが、大御所江戸川乱歩はなかなかその筆を執りませんでした。その大乱歩を口説き落としたのが、少年小説を提案した光文社だったのです。

光文社より刊行されたこの小説は毎年新刊を加えてシリーズ化していきます。この作品は連載最終回の数日後には早くも単行本化されて書店に陳列されました。人気の程がわかります。

初登場の青銅の魔人、その当時深夜には人通りが途絶える銀座の街を闊歩して行きます。

最後のシーンで自爆する青銅の魔人こと怪人二十面相。しかし、この事件はこれから再び戦後を舞台とした少年探偵団との抗争の序章でもありました。

この雰囲気満点の挿絵は「少年王者」「少年ケニヤ」などで知られる山川惣治の作品です。




私の読書記憶はこのポプラ社版が鮮明です。柳瀬茂の名作挿絵は素晴らしい。

世界的な名探偵の代名詞、シャーロック・ホームズはその調査機関としてベイカー・ストリート・イレギュラーズという浮浪児探偵団を使っていました。

それに倣ったのか、終戦後の混乱期、東京中にいたモク拾いや掻っ払いをしていた戦災孤児の浮浪児たちに「小林の兄い」と慕われていた少年助手小林はある提案をします。正規の少年探偵団が活動できない学校の時間や夜間・深夜に行動可能な浮浪児集団を「チンピラ別動隊」として指揮するというものです。

戦後の混沌期だから許される発案ですね 笑 

正規の団員は夜の探偵活動が危険だから君たちに頼む、、、と、朗らかに言う小林少年、、、ブラックだ 笑笑


平成版ポプラ社少年探偵団シリーズ。雰囲気出ています。



人気の作品、当然映画化されます。以前BS放送で視聴した記憶がありますが、甲冑姿に変な飾りの付いた帽子を被っている様に思わず苦笑しました。モノクロ作品だったので雰囲気は抜群でしたが、、。



以前紹介した北村想作、「怪人二十面相・伝 第二部 青銅の魔人」

戦前戦後と年齢が変わらない小林芳雄の矛盾を解決した前作に続く第二作です。この「青銅の魔人」は犯罪者側の視点から物語を描いた傑作。とにかく面白いのですが、乱歩作品を読んでから楽しむことを是非オススメします。

私は以前笑笑状態で最後のページに到達した思い出があります。