翌朝、夫と付き合ってから初めて、夫のいない誕生日を迎えた。
遠距離恋愛をしてた頃は、私の誕生日は休みを取ってくれてて、0時に合わせて私のところに来てくれてた夫。
結婚してからも、毎年花束やケーキを欠かさなかった夫。
そんな夫が今年はいない。
夜中、もしかしたら日付が変わった瞬間に夫からLINEがあるかも!
朝起きたら、夫からのプレゼントがリビングに置いてあるかも!
馬鹿みたいに有り得ない期待をしていた私。
もちろん夫からの連絡はあるはずもなく⋯
夫からのプレゼントもあるはずもない。
夫がいない誕生日がこんなに悲しいなんて。。。。。
出勤前に夫にLINEしてみた。
「今日は誕生日ー♪」
できるだけ明るく、重たくならないように⋯
でも夫には、こんなLINEでも重かったのかな⋯?
私からLINEが来る事すら迷惑だったのかな⋯?
「わかってる!おめでと!」
少し投げやりっぽく、少し面倒くさそうな返信があった。
すごく寂しい誕生日。
心にぽっかり穴の空いた誕生日。
仕事は、たまたま救急当番で忙しかったのもあって、休憩すらほとんど取れないまま夕方を迎えた。
自宅に帰ってからも何だか寂しい。
誕生日ってただ単に1歳年をとっただけなのに、夫がいないだけでこんなに虚しいもんなのかな?
自宅では、子供たちが
「ママのお誕生日ー!!」
と大騒ぎ。
次女が、
「パパ、ママの誕生日知っとるかなー?」
と呟いた。
そんな風に呟く次女は、時々夫とメールをしていた。
まだ漢字を知らない次女。
いつも平仮名ばっかりで、小さな【っ】も上手に使えない次女。
【パパ かえてきて(かえってきて)】
【パパ げんき?】
こんな内容のメールをしてたのは知ってたので、最近何をメールしてるんだろう?
そう思って、子供たちが寝た後、ふと次女のキッズケータイを手に取った。
明らかに次女じゃない。
漢字いっぱいの長女が送ったメールがあった。
日付は昨日。
私の誕生日の前日。
【パパ、明日ママの誕生日よ。ママ寂しがっとる。ママに手紙書いてあげて。直接渡せんなら、家のポストに入れて。】
【わかった?書いてくれたら、絶対ママ喜ぶから!】
娘にまで気を使わせてる私。
最低だ。
涙が止まらなかった。