「人の命は何ものにも代えがたい」という台詞は、メディアや著作物等で語られるのをたまに見聞きします。
しかし、あからさまなウソなので、語っている人が分かって言っているのか、知らずに言っているのか、首をかしげてしまいます。
そこに、何らかの偽善が潜んでいるとしたら注意が必要かもしれません。
そもそも、人命に最高の価値があるのなら戦争などするわけがありませんし、過去にあったはずもありません。
戦争を引き合いに出さずとも、ごく身近な例を挙げますと、自動車ないし自動車社会がそうです。
ネットで検索すると、2018年の全国の交通事故死者数は3,532人だそうです。
1970年が1万6765人でその後おおむね右肩下がりで推移しているようですが、毎年数千人レベルで交通事故で死者が出るのは避けられない事実ということです。
逆の視点から言いますと、国家と国民は、人命よりも高い何らかの価値のために、毎年数千人の交通事故死者の発生を容認しているということです。
人命よりも高い何らかの価値というのは、言うまでもなく、自動車利用の利便性です。
人命に最高の価値があるのなら、少なくても、公共交通機関や業務用の自動車以外の自動車(マイカーなど)は所有・利用を禁止
すべきでしょう。
(終)