「私としては、たった一言であっても、私の述べたことの中にあなた方の励みになり元気づけ感動させるものを見出して頂ければ、もうそれだけで嬉しいのです。私たちの必要なのは霊の道具となるべきあなた方です。豪華なビルや教会や寺院や会館ではありません。それはそれなりの機能があることは認めますが、霊の力はそんな"建物”に宿るのではありません。"人間”を通して授けられるのであり、顕幽の巨大な連絡網のつなぎ手としてかけがえのない大切なものです。その道具たらんとして謙虚に一身をなげうってくれる人間一人の方が、そうした建造物全部よりも遙かに大切です。頑張って下さい。そしてこれからも機会を逃がさず人のため、人のため、という心がけを忘れないで下さい。世間の拍手喝采を求めてはなりません。この世に生まれ来たそもそもの目的を果たしているのだという自覚をもち、地上に別れを告げる時が来た時に何一つ思い残すことのないよう、精一杯努力して下さい。ここに集える私たち一人ひとりが同胞の幾人かに霊的啓発をもたらすことによって、少しでも宇宙の大霊に寄与することができることの幸せを神に感謝しましょう。人間として霊として、こうして生を享けた本来の目的を互いに果たせることの幸せを感謝致しましょう。人のために尽くすことに勝る宗教はありません。病める人を治し、悲しむ人を慰め、悩める人を導き、人生に疲れ道を見失える人を手引きしてあげること、これは何にも勝る大切な仕事です。ですから、こうして神の愛を表現する手段、才能、霊力を授かり、それを同胞のために役立てる仕事に携わられることの幸せを喜ばなくてはいけません。神の紋章を授かったことになるのだと考えて、それを誇りに思わなくてはいけません。これから後も人ために役立つ仕事に携わる限り、霊の力が引き寄せられます。人生の最高の目標が霊性の開発にあることを、ゆめ忘れてはなりません。自分の永遠の本性にとって必須のものに目を向けることです。それは人生について正しい視野と焦点を持つことになり、自分が元来不死の魂であり、それが一時の存在である土塊(つちくれ)に宿って自我を表現しているにすぎないこと、心がけ一つで自分を通じて神の力が地上に顕現するという実相を悟ることになるでしょう。こうした事は是非とも心に銘記しておくべき大切な原理です。日常の雑務に追いまくられ、一見すると物が強く霊が弱そうに思える世界では、それは容易に思い出せないものです。ですが、あくまで霊が主人であり物は召使いです。霊が王様であり物は従臣です。霊は神であり、あなたはその神の一部なのです。」

 

今回の内容も、霊的真理の真髄がちりばめられています。素晴らしい内容です。人のために役立つこと、これがこの世の目的の一つであり、また人生の最高の目標が霊性の開発にあることを説かれています。そして自分の永遠の本性にとって必須のものに目を向け、自分が元来不死の魂であり、心がけ一つで自分を通じて神様の力が地上に顕現できるということを心に銘記すべき大切な原理だと教えて下さっているのです。霊は主で物は従であり、霊は神様であり、私達人間は神様の一部だと言われています。地上天国にするためには、この原理を私達人間のすべての人が理解し、実践実行することで実現するのだと思います。もちろん、その道は遙か彼方遠いとは思いますが、霊的真理を理解した人から、努力して行くべきだと確信しています。