漫画

『初恋のあとさき』

著者:日高ショーコ

会社員の仁科が、打ち合わせのために偶然訪れたカフェのオーナーは、学生時代の親友・美山だった。再会を懐かしむ仁科と対照的に、美山はまるで初対面かのようにそっけない。
かつて2人の間には「友情以上」の関係があった。
気まずく終わった初恋が、再び動き出す。

単行本の『シグナル』『嵐のあと』『After』が関連作品ということになると思います。

このシリーズでは、『初恋のあとさき』が飛び抜けて好きです。好きだという気持ちを真っ直ぐに表す、根っからのゲイの美山と、自分が男を愛しているという事実を受け止められず、立ち止まってしまった仁科。2人の高校時代の様子がとても微笑ましく、切なかったです。

ネタバレではありますが、「初恋の続きを始めなければならない」という最後のモノローグが、傑作だなと思いました。

なんというか、初恋に再会したというだけの話なのに、こんなにストーリーに引き込まれるなんて、やはり日高ショーコ先生は別格だなと思います。

ただ、1つ気になる点は、ちょっとセリフが多すぎる、と思う点ですね…。心の声も含めて、言葉で説明している部分が多いです。