漫画

『ジェラールとジャック』

著者:よしながふみ

フランス革命より少し前のパリ。貴族の少年ジャックは、親の借金のカタに売春宿に売り払われた。そこに、初めての客として現れたのは隻眼の男ジェラールだった。ジェラールは働かざる者食うべからずをジャックに教え、借金を清算してやる。その後、ジャックは自ら、ジェラールの使用人として応募してきたのだった。



まだ少年のうちに社会に放り出されることになったジャックが、気丈にそのことを受け止めて、平民であるジェラールの元で働き出します。
始まりが娼館ですが、その後お屋敷では、ジャックはきちんと仕事を頑張り、ジェラールもその頑張りを認めて何だかんだ優しくするような展開です。

段々と、ジェラールの過去とジャックの生い立ちが明らかになり、2人の距離は縮まっていきます。

そして、フランス革命期。貴族であることを密告されたジャックと、ポルノ小説に目をつけられたジェラールはパリから逃亡することになるのです。

貴族社会の華やかな面でなく、実際には食べていくことも困難な貴族がいたこと、夫婦愛を馬鹿にする爛れた風潮、そんな貴族の女を愛してしまった庶民の男の苦悩など、リアルに描かれていました。

よしながふみさんのBLは、Hシーンの受けの顔つきがなんだかエロくて好きです。