小説

『DEAD LOCK』
既刊9巻+α

著者:英田サキ(あいださき)

アメリカのDEA(麻薬取締局)捜査官だった日系人のユウトは、無実の罪に問われ有罪判決を受けた。ところが、FBI(連邦捜査局)に『テロリストを探し出せたら釈放する』という取引を持ちかけられ、囚人のまま刑務所に赴き調査を開始する。同室になったのは、美貌の青年・ディック。
ユウトに冷たく当たるディックだが、実は彼にも大きな秘密があった。


1冊目〜3冊目がユウトとディックの話。刑務所内の話は1冊目のみで、その後はディックと、追いかけるユウトのすれ違いとなります。
正義感が強く、まっすぐなユウトと、過去の恋人のために復讐に燃え、憎しみを糧に生きるディック。好きだからこそ相手を突き放す、一度きりの関係、そういった甘くない場面が多いです。

3冊目の最後から、4冊目以降になると、一気に甘い雰囲気が漂います。4冊目は別のカップルをメインにした話ですが、ディックとユウト以外のキャラクター達もとても魅力的。
異なるタイプのイケメンが豊富に出てきます

番外編には多くの短編が収録されていますが、ディックとユウトがお互いを大切にしながら幸せに暮らしている様が描かれており、安心です。

エロは、初めちょっとバイオレンスな描写や、余裕のない場面があります。
割と色々なシチュエーションがあったりして飽きない。いつもご丁寧にベッドに行くわけでなく、生活の中に自然にあるような感じが良いです。

短編は、まだ同人誌や小冊子にしかないものがあります。読まなくても大筋のストーリーはわかりますが、正直「これ読んでると読んでないとでは物語の捉え方が70°くらい違うよ!」といったお話もあり、頑張って集めたいところ。
気づいたらハマり、せっせとコレクションしています。