■観音堂
1959年(昭和34年)建立。
防災のため建立された最初の鉄筋コンクリート造国宝収蔵庫でした。
2020年5月~2021年春、耐震対策等の改修予定でしたが延期。
工事期間中は、東京国立博物館、奈良国立博物館にて特別展「国宝聖林寺十一面観音-三輪信仰のみほとけ」が開催される予定でしたが、延期により2021年6月~2022年3月と変更。
扁額「大悲殿」は、清水寺貫主・大西良慶(1875-1983)筆。
■十一面観音立像
国宝。
762-769年(天平宝字6-天平神護元年)東大寺の像仏所にて造られた木芯乾漆像。
像高209.1cm、台座77.8cm。
1868年(慶応4年)三輪明神(現・大神神社)神宮寺である大御輪寺(現・大直禰子神社)本尊、十一面観音像を聖林寺に移管。
1891年フェノロサにより評価。
檜製光背(260.6cm)は損失部分が多く、復元の可能性も含め、奈良国立博物館に寄託。
白洲正子は、「女躰でありながら、精神はあくまでも男である」
アーネスト・フェノロサ(1853-1908)、和辻哲郎、亀井勝一郎などが賞賛。
READYFOR「奈良・聖林寺|国宝 十一面観音、観音堂改修のためのご支援を」より。
実際に目にする観音像は、下より見上げる角度のためか、正面写真より小顔、体の線が流麗で下半身が長く映ります。
とても女性的な柔らかさ、美しさに見惚れる印象でした。
一方、像正面の高い目線からの写真となると、まず表情が男性的で体格がしっかりしていて、長く大きな右手が印象的で、同じ像でありながら二面性を感じました。
■水原秋桜子句碑
木の実降り 鵯(ひよ)鳴き天平 観世音
祠堂。
■源九郎五宝大権現
観音堂すぐ背後の大師堂へは、通常の境内参拝からは訪れることができません。
新四国八十八箇所巡りを行い、その最後に訪れることができます。
■大師堂
1919年(大正8年)新四国八十八箇所巡礼の奥院として建立。
■十字金剛杵
三鈷杵?弘法大師を表わすのでしょうか。
■鐘楼
■寺務所
寺務所奥の建物。
土蔵。
■庫裏
■茶所
■薬師堂
毘沙門天立像、薬師如来立像、地蔵菩薩像を安置。