麻薬のような音楽 | ランディ・マイズナー 心の歌

ランディ・マイズナー 心の歌

イーグルスのベーシストだった
ランディ・マイズナーの軌跡、心に響く歌声を
バンド別・アルバム別にご紹介してます
イーグルスほか、70年代ヒットも満載です


引き続き、ランディ・マイズナーとジョージ・ハリスンの歌声をお届けします。

本日のタイトルは、1960年代後半のサイケデリック・ロックのことなんですが、ドラッグによる幻覚を表現したというこの音楽、確かに何度も聴きたくなってしまう、クセになる不思議な心地よさがありますネ。
ランディからさかのぼって聴いたので、ほんの一部しか知らないのですが・・・。

(LSDで見る幻覚には、グッドトリップとバッドトリップがあるらしいです。
聴く音楽によっても左右されてしまうと聞いたことがあります。
バッハの「G線上のアリア」で素晴らしい幻覚を見る、みたいに)

若きランディ・マイズナーの下積み時代、1966年~68年に在籍したバンド、ザ・プアー(詳しくはこちら)にも、ソフトサイケな素敵な曲があるんです。

後年になって、プアーの音源を集めて発表されたアルバムは、ソフトで聴きやすく、私のお気に入り。
プアーは売れませんでしたが、ガレージロックファンには知られてる存在のようです。


さくっと知ってる範囲で、サイケデリック・ロックの歴史を書きます。

ビートルズの1965年リリースのアルバム「ラバー・ソウル」は、ロマンティックな曲が多いですが、すでに新しいロックを目指しての実験的な音作りがされていました。

続いて1966年春、ビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」。
(追記)おなじみのサーフサウンドから一変して、このアルバムでは、揺れる内面を歌うバラードが多くなりました。
ウエストコーストのサウンドと幻想的なアレンジが融合した、美しいアルバム。
当時の先駆的なサウンドは、今や永遠の名盤です。

同じく1966年夏、ビートルズの「リボルバー」がリリースされます。
ミキシングを駆使した音作りがされた、本格的なサイケデリック・サウンドの始まりです。
このアルバムはホントにカッコいいですね~。

1967年になると、他アーティストのサイケデリック・ロックの名盤となるアルバムが続々登場。

ミレニウムは、1966年に「ビギン」のレコーディングを開始してますが、凝りに凝ってリリースは1968年に。
そのぶん、すごい完成度のアルバムです。
(ランディとミレニウムの交流も、ブログのカテゴリ「ザ・プアー」に書いてます)


さて曲ですが、ランディのリードヴォーカルで、ザ・プアーの「She's Got The Time」(1967年シングルリリース)と、ビートルズの「リボルバー」より、ジョージ・ハリスン作・歌の「Taxman」を。

この2つの曲は、どちらもフックが効いていて、シンコペーションも似ています。
サイケデリックというほどではなく、軽めでシンプルなロックですが、麻薬性あり。

ハマってしまうんですよね。
ヤング・ランディ、ちょっぴり鼻にかかった声で、ハスキーに歌ってますよ。
とてもキュートです。

ジョージ・ハリスンはかなりハスキーに、でもやはり甘い声がメロウで心地いい。
彼はこの曲で、税金取り(ようは政府)を皮肉ってるんですが、何しろお金持ちでしたからね。
当時のイギリスの富裕層の所得税は、なんと95%です。

その頃ランディは、極貧の子持ちパパでした。
そんなランディも、1975年のイーグルスのアルバム「呪われた夜」の大ヒットでお金持ちに。


ビートルズのアルバム「リボルバー」からは、本格サイケなラストの曲「Tomorrow Never Knows」もUPしますね。
トリップするとはこういうことか・・・。
浮遊感があって、でも重厚感もあって。ああ、カッコいい。
歌はジョン・レノンです。


The Poor - She's Got The Time


プアーのフルアルバムの投稿もあります~



The Beatles - Taxman



The Beatles - Tomorrow Never Knows