今回は初の邦楽のUPです。
引き続き、初期イーグルスの曲も。
前回の記事で、1972年リリースのイーグルスのデビューシングル「Take It Easy」のB面曲「Get You In The Mood」をご紹介しましたが、当時小学生だった私は、イーグルスのことはまだ知りませんでした。
その1972年頃にヒットした邦楽の中に、心に残る曲があります。
もとまろの「サルビアの花」です。
好きな女性が別の人と教会で結婚式をあげてしまうという、切ない大失恋ソング。
教会で奏でられるようなオルガンの音色、プロコルハルムの「青い影」(1967年)のようなアレンジです。
斬新なわけではないのですが、当時もっとも洗練された曲の一つだったのではないでしょうか。
曲の内容が持つ悲壮さは、歌の透明感で昇華している感じ。
でも邦楽独特のウェットさと粘りはあります。
好き嫌いが分かれるかもしれません。
私は『もとまろ』という名前から、高音の男性が歌ってるの?と、当時は勘違いしてた記憶が。
女性のフォークグループでしたが。
テレビの歌謡番組などでも見ることがなく、陰りある讃美歌のようなこの曲を、一段と神秘的に感じていました。
複数のアーティストが競作してたそうで、もとまろバージョンが1番ヒットしたとのことです。
さてイーグルスは、ファーストアルバムから、グレン・フライ作の美しいバラード、「Most of Us Are Sad」を。
リードヴォーカルはランディ・マイズナーです。
イーグルスのファーストアルバムは、プロデューサーのグリン・ジョンズの意向でエコーがかかり、曲全体に透明感があります。
その中でもこの曲は、水のようなクリアさ。
『僕らの大半は悲しいんだ
誰もそれを見せないけど・・・
・・・僕らのほとんどは悲しみを抱えてる
それでも僕らは進まなければならないんだ・・・』
ピュアで素朴なランディの歌声に、切なくなってしまいますね。
「サルビアの花」とこの曲、どちらも瑞々しいけど、湿度が違う感じです。
もとまろ - サルビアの花
Eagles - Most of Us Are Sad