知恵袋でロックンロールは元々黒人音楽なんて言ってる人がいて、

そうだけどそうじゃないんだよなあ、なんて思った。


Rock around the Clockで有名というか、普通はそれしか知られてない元々はカントリー歌手のビル・ヘイリー さんが

1951年に黒人音楽のR&Bの曲「Rocket88」をカバーし、翌年には同じくR&Bの「Rock the Joint」をカバーしたのが最初とか

諸説ある中でも有力なものがある。

これが最初かどうかはあまり重要じゃない。


白人のカントリー系のアーティストが黒人音楽のR&Bをカバーして出来たのがロックンロール


という事実。

Rock around the ClockのWikipediaの記事に興味深い記述がある。




この時点で黒っぽさはウケないという判断をしていたということだ。

1954年、この曲が大ヒットとなってロックンロールは一般に認知されることとなる。

黒人ロックンローラーのチャック・ベリー、リトル・リチャードの登場はこの翌年である。


Johnny B.Goodeを実際に弾いてみて感じたことだが、ロックンロールの8ビートのリズムはスクエアだ。

ブルース的なシャッフルの感じは厳禁。

パワーコードの典型的なリフ、歌のバックのあのダダズダダダズダってあれってダッダズッダ〜ってやらないでしょ。

ブルースロックだとそういうフィーリングの時もあるけど、より古い50年代のロックンロールではダメなんだよ。

シャッフルであっても3連符の頭2つをキレイにくっ付けた譜割になる。

要するにロックンロールは黒人であっても白人に寄せた形式でやってたわけだ。

分類としては完全なる白人音楽ということでFAでQED。


まあ、こんな細けーことは言わずとも普通はロックンロールって白人ばっかだよなと思うはずなんだよ。

エルヴィス・プレスリー、バディ・ホリー、ジェリー・リー・ルイスetc.

ギター弾きはチャック・ベリーの印象が強いってだけだね。

カントリー色が強いとロカビリーなんて言い方もするけどロックンロールとの厳密な違いはない。

エルヴィス・プレスリーはロックンロールのキングだろ?

人種差別に配慮して近年はチャック・ベリーなんかが持ち上げられだしただけだ。

人種差別はあったし、それを土台にしてポピュラーミュージックの歴史は紡がれてきた。

黒人音楽は今では差別的な言葉かもしれないが音楽ファンは普通に使ってたし

英語のBlack Musicも通じてたよ。ビルボードのチャートも別にあったでしょ。

今でこそR&Bはメインストリームを席巻していて人種なんてカンケーねーって感じだけどね。

逆にブルーアイドソウルなんて言葉もあったよね。

そう、今とは世界が違うんだ。

その時のその世界の話をするんだからメインストリームは白人文化であって、

その中で「黒人音楽」という扱いをしていたという歴史的事実は外せないわけよ。

反省するのは良いことだけど歴史を修正するのはダメだね。それは隠蔽というものだよ。恥を知った方がいい。