陶芸さろんで =りっこ

丹波・立杭焼といえば、あの、濃い、深い、黒か褐色の、焼のしっかりした焼物をおもう。私たちが訪れたのは「夢工房」という陶芸さろん。
「まるい出来上がったお皿に絵付けするのでは面白くない」という事で、用意されていたお皿を片付けてもらって、土(1㎏位)をもらった。
白い土か赤い土か、希望のをもらって、みんな早速、おもちゃを与えられえた子どもよろしく、いじりだした。
土守の方(後でパンフレットを見て知ったのだが、講師とかいうのではなく、土守というようだ。これはいい。)があわてて、「うどん粉をこねるように」と手本をみせて下さる。
それも横目で見ながら、もうみんな自分のイメージに向かってとりかかった。
何のイメージも持ってなく、オットリ参加した私は大あわて。それに、午前中に作った自分の句を刻むか書くかすることになっていたが、これも私は、「句」らしいものが出来てなかったので、書き残すのは、はずかしい。
でも、土をこねるのは楽しい。焼物を作るためにこねるのは多分始めてだと思うけど、幼い頃、田ん圃で遊びほうけたどろんこ遊びに似て、なつかしい。
私がもらった白い土は、肌理のこまかい、しっとりとした土で、どんな形にでもなじむ、優しい土。(土守さんが、ちょうどそこまでにして下さっていたのでしょう。心が伝わる)何か自由な形の、不定形の物体を創りたい気持ちにちょっとなったが、そんな事して居られない。みんな、おしゃべりしながらも、造形が整いだした。
えい、仕方がない。何か見慣れた物を作ろうと、小皿をつくったが土が余る。自分の部屋の表札にと板をつくった。まだ土が余ったのでもう一枚小皿。これにはお刺身を盛ろうと醤油を入れる窪みをつけた。
黒豆の句を刻もうと思ったけれど、もう午前中の事は、昼食のワインで忘れてしまっていたし、単なるひとりよがりの五・七・五で、ナンノコッチャわからないので止して、書きなれた「風」を書いた。
こんな風に私が苦闘しながら楽しんでいる間に、他の人はなかなかのものが出来上ってきた。
全員の作品を並べる。壮観(?)である。
荒削りのドッシリしたのや、ユニークで面白いのや、ていねいで優しいのや、ザッとキップのいいのや、苦心と迷いが出ているのや…。
個性的である。みんな一直線につくりだしたので、土守さんに教えてもらったり、隣の人のを学んだり盗んだり、歩き回って他の人の様子を見たりする余裕がなかったおかげで、こんなにバラエティに富んだものが出来た…。
自分の平凡さが悲しい。やっぱり記念に、変な、自分らしいのを創ればよかったか。
最後に、希望の釉薬を土守さんにお願いして工房を後にした。あと、焼き上げて送って下さる。サァ、どんなになっているか楽しみです。
また、機会があればやってみたい。それとやっぱり焼くところを体験したい気がしています。
この小旅行で、久し振りの人や、はじめての人、いつか会っていたはずの人と出会え、お話出来たこと、句も陶も、とてもとてもだったけれど、テーマを持ってちょっと真剣にとりくんで、よい一日でした。
句と土とこねて梅雨あけデッカンショ