フィクションのようなノンフィクション
須々木です。
気付けば2022年も間もなく終了ですが、今年もいろいろあった気がします。
その中でも世の中的に最大のトピックは、やはりロシアによるウクライナ侵攻でしょう(2022年2月24日~)。
21世紀にもなって、主権国家が他の主権国家にこれほどまでに直接的な軍事行動を起こすものなのかと思いますが、紛れもない現実の出来事として今なお事態収束のめどはたっていません。
フィクションのようなノンフィクション。
起きるまでは非現実的に感じられる物事。
2022年より古い話題としては、マグニチュード9.0という途方もない規模で発生した東日本大震災(および福島原発事故)、約3年にわたって続く新型コロナによるパンデミックなどありますが、今年で言えばその最たるものがウクライナ侵攻でしょう。
また、7月に発生した安倍元総理銃撃事件も衝撃的でした。
事件の背景についてあれこれ語ることはしませんが、これほど影響力のある人物が白昼銃殺されるという事件が、現代日本で起きるものなのかと多くの人が思ったことでしょう。
なかなか厄介なコロナ禍をはじめ、暗鬱とした話題が多かった感は否めませんが、一方で、より明るい方向の「フィクションのようなノンフィクション」もいろいろありました。
2022年限定という話ではありませんが、2月に開催された北京五輪を一つの区切りとした羽生結弦は、ここに至るまで様々な面で、創作のキャラだったとしてもやり過ぎというレベルでしょう。
同様に、MLBで昨シーズンに続き歴史に名を刻む活躍を見せた大谷翔平も、比較対象のないレベルでしょう。
「大谷以前」なら盛り過ぎという感じです。
「オオタニサーン、スゴーイ!」ですね。
2月に最年少五冠達成の藤井聡太もやはりチート感が溢れています。
涼しげな顔でやっているように見えてしまうので、バグって偉業の程度がよく分からなくなってきます。
最近の話題だと、サッカーワールドカップのカタール大会もドラマチックでした。
日本代表が繰り広げた激闘を含め、「常識的に考えてあり得ない」というレベルのジャイアントキリングがいくつも起こりました。
大会序盤から、試合内容も含めて非常にエキサイティングで、「漫画でもこんな展開はやり過ぎだ」という出来事が多発しました。
しかし、結局、決勝がすべてを持っていきました。
あまりサッカーを見ない人にはどれほど出来過ぎたシナリオなのか伝わらないと思いますが、サッカーの歴史、選手個人のストーリー、大会の経緯、それらすべてが一点に収束した上での至高の1試合という感じで、何もかもが凄すぎました。
フィクションが敵う余地などないと感じさせる、最上のノンフィクションでした。
これら「フィクションのようなノンフィクション」または「フィクションを超えるノンフィクション」の数々は、次代のフィクションに作用し、糧となり、新たな地平を切り開いていくのでしょう。
フィクションというものは、その時点におけるノンフィクションの一歩先を創造する力を持っていると思いますし、創造することこそがその存在意義だと思います。
そして生み出されたフィクションは、逆にノンフィクションに作用し、現実を少しずつ変えていったりもするでしょう。
つまり、どこまで行っても切り離せない。
というわけで、しっかりその時々のノンフィクションを噛み締め生きていくことは、多少浮世離れしている感のある創作関係者にとっても、本当に大切なことだなと改めて思います。
Random Walkでも、この感覚は大切にしていきたいと思います。
2023年も、現時点で想像もしていない何かが起きるのでしょう。
勿論、それが「良い方向の予想外」であって欲しいものですが、仮にそうでなかったとしても、しっかり見て感じて考えていきたいものです。
消化し糧として、どんどんレベルアップしていきたいものです。
そんなわけで、まとまりのない振り返り(?)はこのあたりにしましょう。
さらば2022年!
sho