アニメ『メイドインアビス』を見ました。 | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

アニメ『メイドインアビス』を見ました。

 酷暑が続いたと思ったら急に秋になるんじゃない。こんばんは米原です。

 

 アニメ『メイドインアビス』13話+劇場版を見ました。メンバーから「ファンタジーが好きなら見るべき」と言われ続けて先日ようやく見れました。

 「かわいい絵柄でグロ」は個人的に苦手でひぐらしとか見れないし、子どもの酷い目にあうのもなるべく見たくないので避けてたんですが、背景や音楽のクオリティーも大変高く、世界観の作り込みや、探索に向かう主人公は子どもながら既に覚悟がほぼ完了している状態だったので「この主人公ならなにがあっても進むだろう」という安心感があったのでなんとか完走することができました。しかし、多分あのシナリオと雰囲気のみの原作はギリ読めないかもしれません…。背景絵と音楽のレベルの高さがあったから没入できた、というのがかなり大きい気がします。私の中で「アニメ化が滅茶苦茶ありがたい作品」となりました。

 全13話しかない中でアビスに降りる前の話も3話分しっかり使って描いた所や、何度も言いますがとにかく背景の絵と音楽のクオリティが高いところからも、スタッフの今作のアニメ化に対する意気込みが全体から伝わって来た。すごかった。おかげ様で劇場版までなんとか見ることができましたありがとうございます。例の人気キャラは劇場版まで持ち越しか~と思っていたら「丁寧な地獄をご丁寧に2時間以上じっくり見せやがって…」と憎々しく思いました。でもあの地獄を毎週5話くらい見させられるくらいだったらひとつにまとめてくれてありがとうな!(怒)とも思いました。2期も楽しみです。震えて待ちます。

 

 ハイファンタジー物を漫画にする&多くの読者を取得して人気を出す、てすごくハードルが高いイメージがあります。独自の世界観と設定を読者に理解して貰わないといけない、理解できない層は離れていくリスクがある、独自の世界を抜きにしても1話目が面白くなきゃ2話目を読んで貰えない可能性が非常~~~に高い、とかなりリスクが高いジャンルだと思ってます。

 ひとまず完成形を出され購入すれば物語がラストまで見られるゲームソフトとは違い、漫画は1話・数ページ・1pの1コマで読者を面白いと思わせないと途中で切られる可能性が高い&毎週or毎月読んで貰えるか、というスパンや売り出す時の戦略の違いもありますが、とにかく毎話のシナリオ構成力という意味での「漫画を描く技術」が高くないとファンタジーは難しいというのが私の中であります。(「なろう系」にあるチート系や悪役令嬢系のような「共通認識としてのファンタジー作品」はあまり詳しくないこともあり除外しますが。

 

 でもアビスはオリジナリティが高い世界観だけれど、とにかく「目的」と「ゴール」が明確でわかりやすいのが強いなと思いました。「なんかクソやばいクソデカダンジョンの穴があってそこに降りて攻略するぜ!」「最終目的地には行方不明だった母とダンジョンの謎の答えが待ってるはずだ!」ていう。細かい世界観や設定が理解できなくてもココだけ抑えとけば物語は読める、という筋がシンプルかつ太いなと感じました。私はファンタジーの世界考えてるとまず世界地図を作ってしまうんですが、一つの穴をひたすら掘り下げてそこに色んな情景の世界が広がってる、ていう構成も上手いなぁと感心しました。冒頭3話の謎のちりばめ方もすごい秀逸というか、主人公たちが「降りねば」となる流れもすごいすんなり頭の中に入ってくる。人気が出るのも納得でした。

 

 偉大な探索家の母を持つリコ、人間より人間らしい反応をするロボ?のレグ、そしてナナチのバランスがすごく良いなと思いました。すごく好きです。

 あとこの漫画、ヤバイダンジョンでヤバイモンスターがいっぱい出て来るのに、人間も負けず劣らずヤバイのも強いなと思いました。ダンジョンは苛酷になる一方だしボンドルドみたいなのがまだふたりもいるのか、という。でもまだまだ謎だらけのレグもいますし、この作品内の良心である主人公一行がなんとか頑張って欲しいという気持ちにもなります。

 

noz