か、帰ってきた・・・ | 乱歩酔歩--Random Walk official blog--

か、帰ってきた・・・

その日も、それなりに冷えていたと思う。

(布団から出たくない・・・)

僕の中で、もう一人の僕が語り掛ける。

(いや、そろそろ出ないとヤバいんでない?)

さらにもう一人の僕が語り掛ける。

(どちらの意見も一理ある。睡眠が大事であることは自明であり、同時に睡眠だけで人は生きていけないこともまた自明)

そんでもってさらにもう一人の僕が語り掛ける。

(必要なのは状況整理。とりあえず時刻を確認しようじゃないか。議論はそれからだ)

まだもう一人現れる。何人いるというのか。

(そうだな、そういうことにしよう)

意識が覚醒していない僕を尻目に、彼らは合意に至った模様。



僕は、その合意に従い、手の届く範囲に転がっているであろうケータイに手を伸ばす。

冬の重力を一身に受けるまぶたは、あけていられる時間が限られている。

時間にして3秒くらいだろうか?

その時間内に時刻を確認しなければならない。

そのために、目は瞑ったまま触覚だけを頼りにケータイを発見し、先に目の前に持って来なくてはならない。



ケータイはすぐに手に触れた。

いつも通りの動作で、いつも通りの場所にあるケータイを手に取る。

しかし、感触がいつもと違う。

時代の波に逆らう我が愛用のガラケーは、オープンの状態で転がっていたようだった。

まあ、いい。

とりあえず大事なのは時刻確認だ。

すべての状況は整った。


我に現時刻を示したまへ!




・・・。


・・・。


・・・・・・?



時刻の表示を見る。

時間的にそれほどゆとりはないが、それ以上に違和感。

なんだ・・・?




ケータイの画面・・・

左下の方が・・・ 黒 い ?

何か汚れがついているのか?



脳味噌は、エマージェンシー・モードに移行し、急激に覚醒していく。






「!!」




液晶、死んどるがな・・・!



(マイコォー!)

(ドミニク!)

(ジョ、セ、フィーンヌ!!)

(ゲンゴロウマル!!)
 ※すべて仮称。実際には特に名前とかない。



僕の中のご意見番たちは、みんな揃って喚き散らして、少しばかり騒々しい。

僕はとりあえず体を起こし、状況の分析をする。




面積としては5分の1くらいだろうか。

真っ黒な液晶が内部で滲出し、そのへりで光の三原色が小さく明滅を繰り返す。

完全に使えないわけではないが、左下の部分については脳内補完が迫られる状態だ。

しかし、幸い動作的に異常は見られない。

損傷箇所は液晶画面の一角だけに留まっているようだった。



「ま、余裕だな」 (というか、今日は修理行く暇ないし・・・)



そして、その日も何食わぬ顔で生きていく。







  *  *  *







須々木です。

1月はむっちゃ忙しかったのですが、2月になりほっと一息。
脇によけておいた諸々の処理を済ましつつあります。


ということで、修理に出してから2週間程経過し、ようやく件のケータイを取り返してきました。

液晶については有償修理でしたが、それとは別に内部の基盤がちょっと不安定になっていたので、それも交換してもらえたようです。



※実はサイドストーリーが他にもいろいろあったりするのですが、面倒なので割愛。。



とにかく、実に快調です。

ていうか、代用機がものすごく使いにくいやつだったので、なおさら素晴らしく感じます。

「お前はこんなに有能なやつだったのか!」という感じ。


機械類を過失で破損することは今までほとんどなかったのですが、気を付けないといけませんねー。



そんな軽い近況報告でした。








sho