夏の風が吹く4加筆訂正 | 「山あり谷あり笑いあり」らんのblog

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インドアなのに司会やイベントに参加する方向音痴不思議さんの日々を綴ったり、小説や詞を書いたりする迷走系ブログ❗️時折、失踪してblog更新怠ります
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ライトがつく
ウメの家  ウメ、真樹、豊子、布団に寝かされているキイ



タンスから、もんぺを取り出すウメ

ウメ「真樹さん、こんなんしかないけどええで」

ま「あ、はい十分です。ありがとうございます。」

ウメ「そうで?ほんなら、奥で着替えてきたらええわ」

ま「はい、じゃあちょっと失礼します」

去っていく真樹

と「なあ、あの子大丈夫かえ?危なっかしそうじゃ」

ウメ「記憶がないのは、根無し草のようで辛いわなぁ。けどな、きっと大丈夫やと思、はよう家族に会えるとええんじゃけどね」

と「ほうよなぁ、そう言えば、あれから旦那さんから手紙来たで?」

ウメ「ううん、まだ来んのよ心配しとんじゃけど」

と「なんか連絡欲しいよなぁ、キイちゃんも可愛い盛りやし」

ウメ「でもな、便りがないのは良い便り言うし、もう少し待ってみるわ」

と「ほうえ、ほれならええんじゃけど…まあ、うちみたいに便りが来たって喜んだら、戦死報告ってのもけっこう辛いしなぁ」

ウメ「豊子さんとこ、そうやったね…」

と「もう過ぎた話しじゃ…ほんでも、いつかひょこっと帰って来るかもしれんって、思うときがあるんよ」

ウメ「そうじゃよな、私も今日帰ってくるんとちゃうか?って思うときがあるわ」

と「お互いに、待って待ってで人生が終わるんやろか?」

ウメ「ほんま、待って待ってで終わるんかもしれんな」

花子がやってくる

花子「姉さんおる?あ平井さんこんにちは」

と「花ちゃんこんにちは、どしたん?もう工場終わったん?」

花子「はい、さっき終わりました。そうそうあのな姉さん、上からの命令で、今度は家にある金物を集めておけって言うんよ」

ウメ「金物を?それどう言うこと?」

花子「なんでもな、家にある鍋とかヤカンとか、飛行機の部品になるけんいるって言うて集めるんやと」

と「なんやの、この間はベニヤ板も役に立つけんいるって言うて集めとったのに、今度は家の金物でか、そんなんこまるわ」

ウメ「ほんまやね…どしよう」

静がやってくる

静「すいませーん、うちの母さん来てませんかぁ?」

と「あれ、静も帰ってきたん?」

静「やっぱりここにおった、ウメさんいつもお世話になります」

ウメ「いえいえ」

花子「しずちゃん、お疲れさん。そっちも終わったんやね」

静「花ちゃん、え?花ちゃんとこも?まさか」

花子「その、まさかやわ」

静「もう、ひどいと思わん?鍋とかなくなったら、なんで煮炊きするんよ‼」

花子「ほんまよなぁ」

静「それにな、あそこでおったら、時々前線とかの情報が入るやろ」

花子「うんうん、最近機密情報が多いんか、別室でよう話しとるわ」

静「噂なんやけど、日本危ないらしいで」

花子「しずちゃんも感じたん?うちも感じとった」

と「あんたら、よそでそんな話したら大変やで❗」

静「分かっとる、ほなけんここでしか言えんので」

ウメ「ほうやな…最近の空襲の多さは異常やもんなあ」

静「ほうなんですよ、ウメさんなんかあったら、いつでも言ってくださいね。お隣やし、小さいキイちゃんいるんやけん」

ウメ「ありがとう、静ちゃん」

と「ちょっと静❗母さんには優しい言葉ないんか?」

静「母さん、そんなんよりはよう帰って鍋とか半分隠さんと‼全部持っていかれても知らんでよ」

と「ほんまや、全部持っていかれたら困るわ、静はよう帰るでよ。ほなまたな、ウメちゃん花ちゃん」

慌てて帰りだす豊子去っていく


静「ちょっと母さん待ってよ❗ほんま、好き勝手動く人じゃわ。ほなウメさん花ちゃんきいつけてな」

と「静~❗まだなにしよん、はよ来んでかだ❗」

静「ハイハイ、ちょっと待ちでや、ほなまた」

去っていく静