もらった魚を
余さず頂く
湯引いた皮に刺身のつまみ
あら煮の大根が
鼓になった
あなたの肩越しの
上弦の月
ぺろりと捲って
月の向こう側に行きたいの
光まばゆい
涼やかな世界
きっと凛と
音も凍る黄金色
酔わすお酒は
クリアな味わい

光満たす
月の向こうに行きたいの

熱いのど越し
慌ただしさ忘れて
ゆるりといまの
ひと時思えば
あなたの肩が月を見る
夜の匂いが
静かに埋めて息塞ぐから
月の向こうの
星影思う

口づけた指先は
お日様と煙の匂いがした