再会~そして別れⅢ†
夢をみた…
夢というには生々しく
肌や指先で触れた感触は
…今でも鈍く響いている
いつしか現実と夢の境が虚ろになり
自分自身の中で巣喰う魔物を飼い慣らしきれず
それが表に現れることを
何より恐れている…
…漆黒に塗られた空はベルベットの絨毯
月の魔力に踊る美しき蝶の群れ
ざわめく森林は闇に飲まれる
肌を切る風は嘲笑い
不気味に鳴らす鐘の音を恐れた 僕…
手にしたナイフ
本能的にわかっている
記憶にある恐怖と闘い
破れた僕のイメージしか浮かばない
投げたナイフは果実を掠り
ワインレッドの熟れた果汁がこぼれる
僕は必死で駆け出した
急にぬかるんだ足元に転ぶ
寄せては返すだけの波の旋律に
辺りを見回した…
転がる砂利はジュエルのように煌めく
真っ赤に実った果実は鮮烈で
小鳥はさえずり…朝を彩る
砂浜の足跡を追うと
裸の男女がはしゃいでた
此処は楽園?
恥を知らないアダムとイブ?
何時までも沈まぬ太陽…
日の神アポロンは
月の神アルテミスを打ちのめし天を支配した。
そんな噂を漏らした天使…
闇と光が著しく隔離した世界
透明な太陽光線に彩らし楽園の影に潜む恐怖…
大きな光にできる影の深さは
人知れない
計り知れない
人は迷わず光を求めるだろう…
しかし数分後…
その考えは…
裸の男女は話かけてきた
『君もこっちへおいでよー』
よく見ると裸の男は自分そっくりだ…
「う…うん。」
『アナタも服を脱がないとね』
「いや…暑くないし」
『そうじゃなくて決まりだから』
服に手をかける裸の女を払った
「離してくれ…」
裸の女はバランスを崩して転んだ
裸の僕そっくりな男は震えながら叫んだ
『異端児だっ神への冒涜だっ』
彼らのルールが僕によって破られたのだろう…
制約と成約に縛られた小さな世界で
生き方さえ選べず
いつしかその空気におかされ
ただ同じ毎日が繰り返される
その異常な様に僕の杞憂は予感に変わる
安泰はつまらないものだと…
さっきの森の奥にはリスクと共に発見があるかもしれない
そんな好奇心…ただそれだけの理由で
僕は深い森へ
深い闇へ埋もれていく
神の加護も威厳も届かない…
♪貴女に抱かれて♪胸に爪をたて♪
ん?メールの着信音でふと目が覚めた
蓮からのだった
夢というには生々しく
肌や指先で触れた感触は
…今でも鈍く響いている
いつしか現実と夢の境が虚ろになり
自分自身の中で巣喰う魔物を飼い慣らしきれず
それが表に現れることを
何より恐れている…
…漆黒に塗られた空はベルベットの絨毯
月の魔力に踊る美しき蝶の群れ
ざわめく森林は闇に飲まれる
肌を切る風は嘲笑い
不気味に鳴らす鐘の音を恐れた 僕…
手にしたナイフ
本能的にわかっている
記憶にある恐怖と闘い
破れた僕のイメージしか浮かばない
投げたナイフは果実を掠り
ワインレッドの熟れた果汁がこぼれる
僕は必死で駆け出した
急にぬかるんだ足元に転ぶ
寄せては返すだけの波の旋律に
辺りを見回した…
転がる砂利はジュエルのように煌めく
真っ赤に実った果実は鮮烈で
小鳥はさえずり…朝を彩る
砂浜の足跡を追うと
裸の男女がはしゃいでた
此処は楽園?
恥を知らないアダムとイブ?
何時までも沈まぬ太陽…
日の神アポロンは
月の神アルテミスを打ちのめし天を支配した。
そんな噂を漏らした天使…
闇と光が著しく隔離した世界
透明な太陽光線に彩らし楽園の影に潜む恐怖…
大きな光にできる影の深さは
人知れない
計り知れない
人は迷わず光を求めるだろう…
しかし数分後…
その考えは…
裸の男女は話かけてきた
『君もこっちへおいでよー』
よく見ると裸の男は自分そっくりだ…
「う…うん。」
『アナタも服を脱がないとね』
「いや…暑くないし」
『そうじゃなくて決まりだから』
服に手をかける裸の女を払った
「離してくれ…」
裸の女はバランスを崩して転んだ
裸の僕そっくりな男は震えながら叫んだ
『異端児だっ神への冒涜だっ』
彼らのルールが僕によって破られたのだろう…
制約と成約に縛られた小さな世界で
生き方さえ選べず
いつしかその空気におかされ
ただ同じ毎日が繰り返される
その異常な様に僕の杞憂は予感に変わる
安泰はつまらないものだと…
さっきの森の奥にはリスクと共に発見があるかもしれない
そんな好奇心…ただそれだけの理由で
僕は深い森へ
深い闇へ埋もれていく
神の加護も威厳も届かない…
♪貴女に抱かれて♪胸に爪をたて♪
ん?メールの着信音でふと目が覚めた
蓮からのだった
再会~そして別れ002
待ち合わせてた大宮の空は真っ白に覆い隠されている
街の並木は秋を囁いているのに
それは冬のように殺風景で
街のイルミネーションだけが僕の瞳にチラチラと何かを予感させた。
彼女は『蓮ちゃん』と呼ばれていた。
仕事はSMの女王様をしていた。
耳 舌 手 あと体にもあけた無数のピアス。
蓮ちゃんには彼氏がいる。今売り出し中のヴィジュアル系バンドらしい まだ商業的に結びついてはいないらしいが…
彼女は働きながら彼氏の世話もしている
彼氏は世間一般的に言うヒモって奴だ。
きっと今日も時間をつくるのは難しいだろう。
16:05 待ち合わせ時間から五分すぎた …
空は雲行きが怪しく雨が降り出しそうな不安と
そっと晴れそうな期待が混じり合った。
16:25 メールが来た【今電車乗った。どこにいる?】
『まだ豆の木の辺りだよ早くおいで。雨降りそうだから』
16:38 電話が鳴った【今ロフトの近くのドトールだよ】
『え?何で先に合流しないの?』
【君の前じゃタバコ吸えないだろ?】
『わかった待ってて』
ちょっとイライラしながらドトールへ向かった。
後ろ姿を見つけてそっと隣に座ると
【あっ…。】
黙って僕をじーっと見てきた。
『な…何?』
フッっと軽く笑い唇を薄く開いた
【君は気が弱いみたいね。】
『そ…。』
正直呆れた。どんな子でも待ち合わせに遅れたら ごめんねって一言があるのに 彼女は逆に挑発的な態度
【何怒ってんの?可愛いね】
『ハイハイ…もう出るよ?』
【待って…】
彼女は僕の手を握り締め瞳で訴えた…
【あと一本だけ…】
フゥーと浅い溜め息を漏らして静かに椅子に座った僕…
結局カラオケボックスにいき二人でまったりしていた。
『蓮ちゃんメシはどうしたの?』
【昨日から何も食べてないよ…】
『え?何で?何か食べなよ?外で食べる?』
【ううん…ここがいい…静かだし】
意外だった…そこまで生活が苦しいなんて知らなかったから…そんな苦しい思いをしてまで面倒みてもらえる彼氏を羨ましくさえ思ったぐらい。
『何が食べたい?』【これっカルボナーラがいいっ】
メニューが届くと嬉しそうに食べて 時間までゆっくりしていた。
少し彼女の素顔を見れた気がした。
いつも仮面を被り強い印象の持つ人間を演じる必要が彼女にはあったのかもしれない。
つづく
街の並木は秋を囁いているのに
それは冬のように殺風景で
街のイルミネーションだけが僕の瞳にチラチラと何かを予感させた。
彼女は『蓮ちゃん』と呼ばれていた。
仕事はSMの女王様をしていた。
耳 舌 手 あと体にもあけた無数のピアス。
蓮ちゃんには彼氏がいる。今売り出し中のヴィジュアル系バンドらしい まだ商業的に結びついてはいないらしいが…
彼女は働きながら彼氏の世話もしている
彼氏は世間一般的に言うヒモって奴だ。
きっと今日も時間をつくるのは難しいだろう。
16:05 待ち合わせ時間から五分すぎた …
空は雲行きが怪しく雨が降り出しそうな不安と
そっと晴れそうな期待が混じり合った。
16:25 メールが来た【今電車乗った。どこにいる?】
『まだ豆の木の辺りだよ早くおいで。雨降りそうだから』
16:38 電話が鳴った【今ロフトの近くのドトールだよ】
『え?何で先に合流しないの?』
【君の前じゃタバコ吸えないだろ?】
『わかった待ってて』
ちょっとイライラしながらドトールへ向かった。
後ろ姿を見つけてそっと隣に座ると
【あっ…。】
黙って僕をじーっと見てきた。
『な…何?』
フッっと軽く笑い唇を薄く開いた
【君は気が弱いみたいね。】
『そ…。』
正直呆れた。どんな子でも待ち合わせに遅れたら ごめんねって一言があるのに 彼女は逆に挑発的な態度
【何怒ってんの?可愛いね】
『ハイハイ…もう出るよ?』
【待って…】
彼女は僕の手を握り締め瞳で訴えた…
【あと一本だけ…】
フゥーと浅い溜め息を漏らして静かに椅子に座った僕…
結局カラオケボックスにいき二人でまったりしていた。
『蓮ちゃんメシはどうしたの?』
【昨日から何も食べてないよ…】
『え?何で?何か食べなよ?外で食べる?』
【ううん…ここがいい…静かだし】
意外だった…そこまで生活が苦しいなんて知らなかったから…そんな苦しい思いをしてまで面倒みてもらえる彼氏を羨ましくさえ思ったぐらい。
『何が食べたい?』【これっカルボナーラがいいっ】
メニューが届くと嬉しそうに食べて 時間までゆっくりしていた。
少し彼女の素顔を見れた気がした。
いつも仮面を被り強い印象の持つ人間を演じる必要が彼女にはあったのかもしれない。
つづく