『神聖少年図鑑』

第ニ章・天野さん


少年→少年→少女という

一方通行の恋を書いています。

 

 






2・天野さん


収まるどころか何かに
煽動されるように、
冷やかしや嘲笑のざわめきが
大きなうねりとなって
私とその子を包み込んでいた。



結局これがどう収束したのか
と言えば、私はその子に
勘違いを起こさせ、
なぜか告白されるまでに至る。



私の心は広瀬にあったけど、
全く見向きされていないことを
知っていたし、
私が受け入れることで
その子が何かしらの幸福を
得られるならそれでいいと思った。



けれど、実際に付き合うことになって、
キスやそれ以上のことを
求められるようになると、
途端に怖くなった。



怖くてたまらなくて
逃げ出したいと思っているのに、
なぜか私の芯の部分が
頑なに逃避を拒絶する。



逃げてはダメだ。
まるで呪いのように
頭の中で声が鳴り響いていた。



部室棟の裏に引っ張られて
行って、私は
ファーストキスを奪われた。



それだけでは終わらず、
彼の手がスカートの中に
滑り込んできた。



待って、待ってと私は
困惑を隠すように笑っていたけれど、
途中で堪えきれずに泣いてしまった。



広瀬の声が聞こえてきたのは
その時だ。
「ねえ、天野が待ってだって」



 驚いて辺りを見回すと、
部室棟の斜め向かいにある
体育倉庫の裏から
長い足がだらんと突き出していた。



そこにはシートの破れた
革張りの黒ソファが
雨ざらしのまま置いてあって、
時々スポーツ部の子達が
集まって談笑している姿を
見たことがあった。



サボりの男子とか、
広瀬みたいな一人の時間を
確保しないとダメなタイプの
男子にも都合のいい場所だった。











 【続きます】







ピンタレストの方も開設しました。

今後、画像でショートショート

みたいなものも表現していく

予定です。

ぜひぜひ覗いてみて

ください♡







 



 

 

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