『神聖少年図鑑』

第ニ章・天野さん


少年→少年→少女という

一方通行の恋を書いています。

 

 






2・天野さん


広瀬は、きっと私の気持ちには
気づいている。



あいつのそばにいる時の私、
喋り方がぎこちなくなるし、
あいつの言葉の一つ一つに
青くなったり赤くなったり
本当に落ち着きがないから。



でも、あいつは何も変わらない。
意識されていると分かったら、
多少は気にかけたりするものだと思うけど。



まるで私には関心がないって感じで、
時々困っているのか
苛立っているのか分からない
表情をすることがある。



 でも、それはきっと
私に対してだけじゃない。
ああいう見た目だから
あいつを好きって女子は
何人もいるし、中には
積極的にアプローチする子もいる。



けど、どの子に対しても
まるで感情を動かされないとでも
言うように、広瀬は何も変わらない。



 私は、さっきの諍いを思い出す。
津島たちに金井くんとのことで
揶揄われた時、広瀬の目は
本気で怒っているように見えた。



何も変わらないはずの広瀬なのに。
チラチラと金井くんの顔色を窺っていて、
まるで金井くんに見られている自分を
意識しているようだった。



 まさかね。
津島たちの言ってたことが
本当だとは思いたくない。



でも、そこに真実が
隠されていたとしたら?



 私がやったことって
結構罪深いことだったり
するんだろうか。



広瀬は金井くんのために戦っていて、
そんな自分を必死に
アピールしていた。



どんなに殴られても、
どんなに蹴られても
耐えて耐えて耐え抜いて、
それは金井くんに自分を
意識して欲しいと思っていたから。



でも、何も分かっていない私が
そこに首を突っ込んだ。



 だとしたら、あんなふうに
怒るのは私を心配しているからじゃない
……ってことか。






 【続きます】







ピンタレストの方も開設しました。

今後、画像でショートショート

みたいなものも表現していく

予定です。

ぜひぜひ覗いてみて

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