病弱な高校生少年と級友の友情を描いた物語です。憧れが羨望になり嫉妬になり、やがて愛情へと変わってゆく思春期の繊細な心の揺らぎを連載でお届けしたいと思います!
クラスで一番落ち着きのないお調子者の
田中が、窓辺に固まっている集団の中から
チラチラと僕の方に視線を投げていた。
複数の仲良しグループを転々と
渡り歩き、決して一所にとどまらない
田中。
こいつは、このクラスのありとあらゆる
場所にアンテナを張り巡らしていて、
どうでもいい話題から信憑性のある
話題まで全て網羅している。
ここぞというタイミングで吐き出す
時のあの得意げな表情。
扇動すれば必ず乗ってくる似たような
属性のやつらもいるから──男女
問わずだ──祭り上げられた人間は
これでもかってくらい精神をすり減らす
ことになる。
あのいやらしい視線は、
僕の公にはできない何かを掴んだ
証明のように思えた。
これが一時的なものなのか
ずっと続いていくものなのかは
分からない。
だが、どうやら僕はこの現象が放つ
「意味」の渦中にいるようだった。
【続きます】
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